これからは「リアルタイム」がモノを言う
ところで、ショップがSNSの軒先を借りて店開きする方法がある一方、消費者が純粋に情報収集のためにSNSを利用する場合もある。例えば、Pikaba。

ここでは、ユーザーが自分の買いたい商品をエントリすると、その商品を扱っているショップが思い思いに価格をつけて入札する逆オークションの形式になっていて、その中から自由にチョイスできる。
ただし、商品の購入を決める際に、単に価格だけではなくて、他のユーザーが提供する情報を参考にできるのがミソ。友人でなくても、全く知らない人からもアドバイスやコメントをもらえるところが「ソーシャル」。面白いのは、AかBかどっちを買うべきか悩んだときに、投票システムを利用して他のユーザーとの多数決ができる。民衆の叡智というやつですかな。
しかも、MySpaceやFacebookなどにもエントリできるようになっているので、Pikabaの外部からも広く情報を収集できるという手回しの良さ。どこまでもつながろうとするところが、いかにもインターネットというべきか。
また、ソーシャルショッピングというと、共同購入のきっかけも多分にあるわけで、Pikabaにはその機能もちゃんとある。商品についてのアンケート調査ができるところも気が利いている。
さて、ソーシャルといえば「地域」を連想する人もいるだろうけれども、ソーシャルショッピングにローカルビジネスを掛け合わせたShopseenも面白い。

ここはユーザーが見つけた新しい(もしくはイケテル)商品やショップ、イベントなどの画像をコメントを付けて投稿し合うことで、それぞれの生活(もしくは 仕事の、ま、なんでも)地域におけるショッピング情報をほぼリアルタイムでチェックできるサイトだ。
であるからして、実店舗がその対象になる。また、ショップ自身がイベント情報などを投稿できるので、ショッパーへ向けての一種の掲示板としても利用できる。
なお、Facebook かTwitter のアカウントで登録するので、ログインすると自分の活動する地域が自動的に設定される。ボクの場合、Kobe,Japanと 表示されてGoogleマップが現れたけれど、その地域内でのめぼしい情報は(当たり前だけれど)何も見つからなかった。(ちなみに、Nearest のショップはカリフォルニアばかりだった)
で、これらのサービスを見ても判るように、今のウェブサービスにおける最重要キーワードは「リアルタイム」。つまり、今何が起こっているかを手早くネットでチェックできるサービスが旬なのだ。Twitterがその代表。
もともと140文字以内で「今、何をしているか」をつぶやくツールだったのが、いつの間にやらミニブログからチャット、SNS、果てはリアルタイム検索など、ありとあらゆる使われ方で「今」を伝えてくれるようになった。
当然、ネットマーケティングにも大いに絡んでいるわけだけれども、そのあたりはまた次回に。