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第1回 Googleアドワーズ&アナリティクス活用テクニック


06 見込み客にクリックしてもらえるタイトルを作成する方法

05の練習問題を見て、「アイディアが湧かない」という方もいると思います。そもそもアイディアとは何でしょうか? 

アイディアとは

想像豊かな発想をすることで、
一見すると価値のないようなものにも、
あらたな人生を吹き込む方法

です。次にそのアイディアを生み出すプロセスをご紹介します。

アイディア作成プロセスその1

製品を売るためには、まず興味を抱かせて、言葉巧みに見込み客を誘う必要があります。説得力のある見出しやタイトルは非常に重要です。そのために03、 04 で紹介したUSPといった考え方が必要になるのです。

あなたのアイディアにあらたな生命を吹き込むには、

  • 簡単なマーケティングの法則
  • あなたの知恵、知識、経験のなかにあるキーワード

が必要です。
あなたは、今までマーケティングの法則をたくさん見てきたと思います。見るたびに違った言い方や見せ方がされているものですが、本質はどれも同じなのです(言い過ぎかもしれませんが)。

次の文を見てください。この文にはある法則が隠されています。

どのようにアイディアをお金に変えるのか
先生があなたに知られたくないこと
上司があなたに言いたくないこと

法則が見つかりましたか? じつはこれらのキャッチコピーは、あとで思い出しやすいフレーズなのです。それぞれのコピーは、興味、熱意、モチベーションを持っている人を惹きつけます。

どのようにアイディアをお金に変えるのか←興味を持った人
先生があなたに知られたくないこと←熱意を持った人
上司があなたに言いたくないこと←モチベーションを持った人

そしてとりわけ、この単純な法則は何回も成功しており、どんなアドワーズのキャンペーンにも簡単に適用できます。

ただし、この法則を使って作成するアドワーズ広告のタイトルには、少なくても次の3 つの要素を入れなければいけません。

要素1:見込み客の目を引くキーワードを使う。それらはグーグルのアドワーズ広告によって強調される

グーグルで「ダイエット」と検索すると、次の図のようにダイエットという文字で強調されているのがわかるでしょうか? つまり、キーワードとキャッチコピーを合わせるということです。次の図のように検索キーワードに合わせてキャッチコピーを考えてください。

図8 : 4 グーグルの検索結果ページおけるアドワーズ広告のタイトル表示

要素2:感情、熱意を明らかにする:どうしてこの商品が見込み客に必要なのか? それを感情、熱意を込めて記述する

アドワーズ広告の作成における感情、熱意とは、

タイトルの12 文字と本文の説明文34 文字で
お客がクリックしたいと思う、
魅力のあるテキストが書かれているか?

これに尽きます。

要素3:見込み客があなたの製品やサービスで獲得したいものを表現する

ここで言葉を縦横無尽に使いこなして、見込み客を引き寄せる表現方法を解説します。

表現手法1当てこみコピー作成例

次のように、あらかじめ( )を当てこんだコピーを作成しておきます。

( )や( )をする幻の方法
誰にも教えたくない( )の方法
( )をものにする秘密のノウハウ
プロだから明かせる( )のノウハウ
信頼と安心の( )社の実績

上記のように考えてみると、いろいろと出てくると思います。

また、成功しているアドワーズ広告を探し出して、それらのなかに法則を見つけ出す方法もあります。どんな言葉で見込み客を引き付けようとして、それを買うとどんなメリットが得られるのか? あなた自身、見込み客の立場からそれらのアドワーズ広告を見て、「欲しい!」と思ったり、「これは、いい!」と思ったりしたら、そのキーワードを参考にしてみてください。

表現手法2ターゲットキーワード

アドワーズ広告では、ターゲットキーワードを使いましょう。

要素1 でも解説しましたが、グーグルの検索結果のページで、検索されたキーワードを含んだ広告文は太字で強調表示されます。強調表示されたキーワードは、ユーザーの興味を惹きます。このグーグルとアドワーズ広告の特徴を利用して、キーワードに合わせたキャッチコピーというのが非常に重要になります。

表現手法3無駄な助詞をカット

アドワーズ広告の作成には、少しのテキストスペースしか与えられていないので、余計な言葉を入れて無駄なスペースをとらないようにします。すべての言葉を有効に利用して、最終的な文字数になるよう調整してください。

たとえば、

  • 無駄な助詞などの言葉は削除する:「A あるいはB」を「A やB」に変えるなど…

など、少しでも工夫してみてください。

表現手法4興味の連鎖を演出

強調されたキーワードで見込み客の興味を引いたら、その興味を引き続けましょう。「どうしてもクリックしてみたい!」と見込み客に思ってもらうのです。
たとえば、

など、仕掛ける要素はたくさんあります。

表現手法5商品のメリットを表示

あなたがアドワーズ広告に掲載する商品のメリットをリストアップしてください。
たとえば、

などです。

表現手法6差別化

見込み客に、あなたが販売する商品が競合とは何が違うのかを知ってもらいましょう。たとえば、

などです。これはとても大事なことです。すでに世の中のほとんどの商品は溢れています。そのなかであなたが販売する商品を選んでもらうには、差別化が重要です。そのことを徹底的に考え抜いてください。

表現手法7一見の客を排除する

いつまでも成約に結びつかないキーワードは削除してください。あなたは、商品の販売に結びつくクリックやそうでないクリック、つまりすべてのクリックに対してコストを支払う側にいます。ですから、冷やかしでクリックしてくる訪問者を排除したいところです。

そのための方法としては、アドワーズ広告で購入者の利益を明確にしてあげることです。たとえばダイエットを例に取ると、ユーザーが探しているダイエットの内容でなければ、ユーザーはあなたのアドワーズ広告をクリックせずに、ほかのアドワーズ広告を探し続けるでしょう。

もう1 つの方法は価格を表記することです。「無料の製品を探したい」、もしくは「お金を投資したい」と思わないユーザーが、あなたのサイトに誘導されたとしても、ほとんどその気持ちを変えないと思います。そのような人が、アドワーズ広告をクリックすると無駄なお金を使うことになります。価格をアドワーズ広告文の一番うしろに示したりして、あらかじめ見込み客を特定してしまうことができます。それによって、あなたは高いコンバージョン率と獲得コストを極限まで抑えることができるのです(キーワードマッチの箇所で、この方法を解説しています)。

表現手法8夢を与える言葉

見込み客が「欲しい」と思う、見込み客に夢を与えるようなキャッチコピーを提案してください。寝る前に気になって仕方がないような、魅力的な言葉のキャッチコピーを目指してください。たとえば、

などです。

表現手法9アクションフレーズ

見込み客を刺激するようなアクションにつながる言葉を使いましょう。たとえば、

などです。
商品販売の世界では、顧客は無料に弱いと言われています。これはアドワーズ広告にも当てはまります。ただ、原価の発生する商品は「無料」ではなく、「お試し価格」などにしてください。インターネットでは、資料請求などが対面ではなく非常に簡単なので、無料のものだけを、取りあえず欲しがる人もいるということを忘れないでください。

見込み客を引き寄せる魅力的なキャッチコピーの書き方は、上記で説明したとおりです。これはほかのどんなキャッチコピー制作でも使えるスキルだと思います。

POINT
要素1 ~ 要素3 を押さえる

次のページ
07 一瞬で理解できる簡潔/明瞭な説明文

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この記事の著者

永松 貴光(ナガマツ タカミツ)

WEBコンサルティンググループ株式会社 代表取締役。慶応義塾大学 商学部卒業。大手人材派遣会社を経て、インターネットベンチャー企業で各種HP制作、プロデュース。その後、飲食店プロデュース会社でウェブプロデューサーとして、IT事業部の立ち上げからさまざまなネットビジネスを経験。ウェブ上での企業間提携、会員制システムに...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/08/02 17:09 https://markezine.jp/article/detail/79

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