ヨーロッパにはローカル情報を見せるARが目白押し
で、リアル情報と言えばTwitterだけど、ただTweetされているのを載せるだけではなくて、件のARと連携して見せてくれるサービスがえらいオモシロイことになってる。
AR(拡張現実)とは、ご存じのようにネット上に存在する様々な情報を現実世界とミックスして表現する技術。ありとあらゆる可能性が世界中で試されつつあるけれど、とりわけ携帯電話のカメラで映した画面に、それに関連する情報を上から重ねて見せてくれるアプリが判りやすい。
TwittARoundは、iPhone用Twitterクライアントで、まさに今映している風景の中に、そのあたりでTweetしているTwitterユーザーのアイコンが表示され、画面下部分にそのTweetが表示される。さらに、カメラを違う方向に向ければ、それに合わせて違うTweetが表示される。観た方が早いですね。
ネットユーザーのつぶやきをどこまで許容するか、微妙な問題もはらんでいるけれど、これはこれでローカル情報共有の可能性を広げる気がする。ただ、今一番の注目株はこれじゃないかと。
オランダのSPRXmobileが開発しているアプリケーション。レイヤーって名前がうまいですね。今、Layarのトップページに掲載されてる日本のビデオはちょっとアレですが、しかし、このビデオを見たときは驚いた。
当初、オランダのみをエリアとしてAndroid向けに提供されていたけれど、近く、グローバルに提供され、しかもiPhone 3GSでも利用できるようになるそうだから、ますます利用者は増えるかと。
つい先頃、SPRXmobileはこの機能をAPIで公開し、500社以上の開発業者が利用していて、WikipediaやGoogle検索、TwitterもLayarでチェックできるようになっているんだそう。(Twitterも先頃、位置情報を付加できるAPIを提供していく計画を発表した)ついでながら、Layarではカメラモード以外に、地図モードでも情報を取得できる。
とりわけ注目しておきたいは、前述Yelpとの連携。ユーザーが投稿した地域情報を、ARブラウザを使ってモバイルで手早くチェックできるのは確かに便利。逆に、地域のビジネスにとっても有効なマーケティングツールになるわけで、これはちょっと無視できないのではないかと。
なお、この原稿を書いてる時点で、サイトには87件の開発事案が掲載されていて、そのうち日本勢は不動産、運輸、レジャー、小売り、教育などの分野で22件もあり、ビジネスユースのローカル検索も1件含まれている。大いに期待してますので、頑張ってくださいまし。
ヨーロッパはAR開発が盛んみたいで、こっちはオーストリアの会社。
WikitudeというAndroidをプラットフォームにしたブラウザだけど、Wikipedia以外にネットユーザーが書いたレコメンド情報をQypeから引っ張ってきてる。Qypeは、Yelpのようなローカル情報サイトですね、どうやら。ぴったりリアルタイムではないにせよ、ユーザー情報をカバーしているのはよろしいかと。
ま、こんな感じ。
お次のこれはイギリスですか。
このビデオはちょっと長いけれど、1:50以降は観ておいた方がイイ。現在地から最寄りの劇場をチェックして、今上演しているお芝居のハイライト部分をビデオで観て、チケットを買うところを見せてくれている。つまり、集客ツールとしての機能をしっかり果たしてるわけで、なるほど、ようやく使い方が見えてきたゾ。
1:10あたりでカメラを地面に向けると地図に変わるのも便利。これが普及するなら、ブラウザの中で告知するだけでイイんじゃないのと思ってしまうのは早計かな。いわゆるデジタルサイネージだけど、イエローページを持って歩いてるのと同じですものね。う~む、そのうち画面上でクーポン券を配布するなど、さらに集客能力を増すアイデアが続々と出てくる予感がする。
ちなみに、Acrossairには最寄りの地下鉄の駅を教えてくれる機能もある。これが、冒頭のSubwayHotelsとミックスすればもっとイイのになと思ったり。
あ、そうそう、この分野での日本での開発事例としては、こちらが有名ですね。
なんでもアメリカでプレゼンしてスゴイ注目を浴びているそうな。スバラシイ。




