新規顧客獲得を目指し建築関係者向けWeb サイトを開設
世界遺産をはじめ多くの歴史的建造物が立ち並ぶ古都、京都。寺社仏閣などを長年支え続ける京都産建材の質の高さには定評があり、特に茶室や庭園に使われる竹材は圧倒的なブランド価値を誇っている。この竹材の卸から施工までを請け負うのが、京都市内に本社を構える、有限会社横山竹材店。創業90年の歴史を持ち、京都府内の取引はもちろん、全国から注文が入る老舗として知られている。
横山竹材店では建築関係者向けの資材や、竹を使った工芸品などの紹介や販売を目的としたWebサイトを2年前にオープン。Webサイト開設は4代目となる横山裕樹氏のアイデアによるものだ。
「それまでも、カタログを作って全国の工務店に配ったり、展示会に出展したりと積極的に営業活動は行っていましたが、当社をより多くの人に知ってもらうきっかけになればと思いWebサイトを開設しました。建築資材の販売は、設計士さんなどから資料請求を受け取引が始まります。小物販売は副業程度で、両者の割合は9:1とプロ向けの販売が圧倒的に多いです」
販路の拡大を狙ってGoogle アドワーズを導入
「Google アドワーズ」の検索連動型広告を使い始めたのは2008年9月。さらなる取引先、販路の拡大を狙ってのことだったという。
「ショッピングモールサイトから出店を誘われたこともありますが、果たしてそこで私たちの仕事を理解してもらえるのか疑問に感じました。それよりは、竹を探している人に対して直接広告を露出できるアドワーズを活用し、自社のWebサイトに来てもらった方が理解も得られやすいのではと考え導入しました」
有限会社横山竹材店のWebサイト
横山氏は「竹」というキーワードを主軸に約30のキーワードを運用。「資材用」「竹垣」など、検索ユーザーのニーズに合わせた異なる種類の広告文も用意。加えて、年末になると「門松」といった、季節の売れ筋商品に合わせてキーワードを調整するといった工夫も凝らしている。
アドワーズのメンテナンスは週に何度か行うが、普段の業務を圧迫するほどの負担にはならないとか。片手間といえば聞こえは悪いが、最小限の労力で運用できることも、アドワーズの特筆すべき特徴ではないだろうか。
予算に関しては、月間5万円程度を設定しているものの、競合が少なく「竹」というキーワードのクリック単価も低いため、実際には3万円ほどしかかかっていないそうだ。同じWebプロモーションの手段であっても、バナー広告ならこうはいかない。大手ポータルサイトに掲載しようものなら、出稿費用はこの何倍~もしかしたら何百倍もかかるかもしれない。ところがアドワーズの場合、適切に運用することで、サラリーマンのひと月の小遣い程度の資金で集客、売り上げ効果が得られるのだ。