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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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事例から読み解くユーザービリティ改善の勘所

MarkeZineを検証! ユーザビリティ改善大作戦


提供している機能が多すぎる

 では、先にあげた『MarkeZine』の利用状況に関する仮説から、サイトの機能およびデザインの問題点を3つ挙げてみます。

 【改善ポイント1 コンセプトと比べ、提供している機能が多すぎる】

 MarkeZineサイトのグローバルナビゲーションには、「ホーム」の他に8つのコンテンツが並んでいます。

ユーザーが求めているもの以上に機能を提供しすぎている?

【グローバルナビゲーションから移動できるコンテンツ】
 ニュース/記事/モバイル/カタログナビ/ブックマーク/フォーラム/ブログ/登録しよう

 先の利用状況の仮説では、最新のニュースや仕事に役立つノウハウ、事例に関心があるユーザーをターゲットとしています。提供コンテンツのうち、「ニュース」「記事」「モバイル」の3コンテンツはこうしたユーザーの目的を満たすコンテンツであると考えられます。

 また、仮説の中では、ソーシャルブックマークを使ったユーザーもターゲットとしています。ですので、これらの記事ページに設置されている、はてなブックマークなどのソーシャルブックマークへの登録ボタンや印刷ボタンは、ターゲットユーザーが必要としている機能を満たしたものとなっているといえます(参考:markezine.jpのはてなブックマークでの人気エントリー)。

 一方で、「ブックマーク」や「フォーラム」を見てみると、登録件数はそれほど多くありません。ソーシャルブックマークを使っているユーザーは、すでに多数あるブックマークサイトの中によく利用しているサイトを持っているからというのが理由のひとつにあると考えられます。

 Webマガジンは、最新のニュースや役立つ情報を入手するために訪れる場所であって、この場所でブックマークや議論することをユーザーは必要としていないということでしょう。

この状況は、サイトに対してユーザーが要求している項目以上に機能が存在していることを意味しています。ユーザーの要求項目以上に機能を提供するとWebサイトのコンセプトがぼやけてしまい、サイトの魅力や個性につながるアイデンティティを感じられなくなってしまうのです。

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ユーザー視点がまだまだ足りない

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この記事の著者

矢野 絵美(ヤノ エミ)

中央大学大学院理工学研究科で感性工学を専攻。修了後、株式会社ミツエーリンクスに入社。現在はWebアナリストとして、アクセスログ解析やユーザビリティに関するサービスを担当している。これまでに、80社を超える大手企業サイトの診断・コンサルティングを実施している。
日本感性工学会 会員。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/03/21 00:09 https://markezine.jp/article/detail/872

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