【Data:3】ユーザーは行動データを記録されることに抵抗がある
最後にQ5では、ネット広告の特徴の1つでもあるユーザーの行動データ取得による広告配信システムについて、「興味や関連のある広告を配信する為に、あなたの行動(WEBサイトの閲覧履歴など)が記憶されているとしたらどう思いますか。」と尋ねた。
その結果、70.8%のユーザーは「メリットのある広告の為とはいえ、個人の行動を記憶される事には抵抗がある」と回答した。
「自分にとってメリットのある広告が得られるのであれば良いと思う」と回答したユーザーは22.0%で、6.6%のユーザーは「わからない」と回答した。

米国の調査会社、eMarketerが調査したデータによる、70.5%のユーザーは広告配信を目的として自分の行動データが記録されている可能性を意識しており、個人情報につながるものでなければ行動データの記録は気にならないと回答したユーザーはわずか23.6%だったという。
(データ元:「行動ターゲティング型広告とプライバシに関する調査_eMarketer」)
調査設計時には、個人の行動を収集されることに対する日本人の抵抗感は、米国に比べ高いのではないかという仮説を立てていた。
調査条件の違いに留意する必要はある(特にeMarketerの調査は2008年である)が、今回の調査結果(ともに20%強のユーザーが容認している点)を見る限り、両国のネットユーザーにおける行動データの収集に対する意識にはそれほど違いがないことがわかった。米国の行動ターゲティング市場は日本の8倍程度と言われている。
日本の行動ターゲティング市場はどこまで拡大していくのだろうか。 企業、ユーザー、そして行政の動きに引き続き注目していく必要があるだろう。次回の広告に対する意識調査(特別編)では、性年代別の広告に対する意識の違いについてふれていきたいと思う。
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本調査はインターネットリサーチを使ったものです。あくまでも指標や参考データとしてご活用下さい。業種や取り扱っている商品、またユーザーの属性によっても調査結果は大きく異なると考えられます。より詳細な業界動向や、ターゲット層に合わせたリサーチにご興味をお持ちの方は、リサーチアウトソーシングサービスをご活用ください。