世界を相手にできるiPhoneの可能性
まだ形成途上のマーケットであるだけに、iPhoneにはさまざまな可能性がある。ラーゲリン氏は、iPhoneやAndroidを活用すれば、グローバルキャンペーンなどもこれまでより簡単に始められると語る。
「『この国でこれくらいの規模で広告を展開したい』となったら、AdMobですぐに実現できます。海外にも通用する日本のメーカーだったら、iPhoneを活用して世界に出ることで日本国内以上のチャンスがあるかもしれません。新たな夢を世界でかなえられる可能性があります」
また、AdMobでは、広告配信先を広げて世界相手に展開できるようにする一方で、予算が限られている飲食店などにも使えるロケーションベース広告の準備も既に進めている。例えば、「今日の日替わりランチ」といった内容を宣伝できるように、GPS機能を活かして郵便番号レベルで配信設定できるように構想中だという。
AdMobが目指すのは、広告ネットワークを含めたモバイルビジネスプラットフォーム。iPhoneやAndroidはもちろん、PalmやBlackberryといったアメリカ中心に利用されている携帯端末なども共通でカバーする広告配信インフラを有している。この強みを活かし、2010年も「モバイルビジネス全体のシステムを盛り上げるための機能」の提供に注力していくという。
2010年の展望を聞かれたラーゲリン氏は、「我々がスピーディーに動くことによって、デベロッパーには収益化できるモデルを、そして、マーケッターには豊かな表現力のプラットフォームに幅広くリーチできるようにするというのが、AdMobの役割だと考えています」と結んだ。

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