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総力特集:どうなる2010年?モバイルマーケティングの未来

「指」ではなく「人」を動かす広告へ
業界キーマンD2C藤田氏が予見する2010年のモバイル広告

消費者意識の変化に合わせることも重要

 そのように行動絵コンテを描いて行くうえで、モバイルのヘビーユーザーである若年層の考え方を把握しておくことも重要だと藤田氏は言う。若者の間ではエコ意識が高い一方、所有欲はあまり無く、コミュニケーションを重視する傾向があるとする。

 例えば、販売促進にクーポンを紙に印刷して配った場合、若者に対しては逆効果になりかねない場合もあるという。「最近の若い人たちを見ると『紙を使うのは嫌だ』と思っているようです。クーポンは全部使わないのに、残りがゴミになるのは嫌だと。エコ志向に応えないと『あの会社は何だ』と選ばれなくなってしまうリスクがあります」。そうした若者の意識の変化を捉え、率先してクーポンを電子化してモバイル向けに提供するようにした企業は評判が良くなる傾向があるのだとか。

 また、若年層で車の購入者が減っているのに対して、SNSなどコミュニケーションの場が流行している。それに代表されるように、若者の満足する軸は「所有すること」から「コミュニケーションすること」に移ってきているのではないかと説を唱える。商品、そしてそのプロモーション施策に触れることをきっかけに、若者の間でコミュニケーションが生まれるように設計されているかどうか。マーケティングだけではなく、商品・サービスのあり方までを変えていける企業こそ、これから成功を収められるのではないかと藤田氏は予測する。

「『デフレだ』と言われていますが、実はそう言っている企業側にも原因があるのかもしれません。モバイルなどのインタラクティブなメディアに、マスをどう絡めるのか。これからの10年を考えると、消費者の変化に合わせて行動絵コンテを作れるかという点がカギになるのではないでしょうか。エコも考えないといけないし、所有欲からコミュニケーション欲に満足軸が変わったことも考えないといけません。難しいですが、非常にやりがいがあって、面白い時代になってきたと思いますね」

株式会社ディーツーコミュニケーションズ
代表取締役社長 CEO 兼 COO
藤田明久氏
株式会社ディーツーコミュニケーションズ代表取締役社長 CEO兼COO藤田明久氏
写真:谷本夏(スタジオ トラック72)

MarkeZine総力特集!

どうなる?2010年 モバイルマーケティングの未来】 公開中!

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/01/28 11:00 https://markezine.jp/article/detail/9387

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