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プログラマーが語るマーケティングツール開発の日常

いま、この瞬間のホットなネタ教えます~国産ブログ検索エンジン『kizasi』のすべて~


kizasiチャンネル

編集部
今、「チャンネル」という言葉が出ましたが、具体的にどういうものですか?
稲垣
kizasiの特徴として「kizasiチャンネル」というものがありまして、ある1つの事象・カテゴリについてのランキングを用意しています。
kizasiチャンネル
編集部
チャンネルは手動で作成しているんですか?
稲垣
そうですね。自分たちで作ったものもあれば、自動で作ったものもあります。「バトンチャンネル」は自動で生成したもので、これは今流行っているバトンがわかるものなんですが、これ自体は事象エントリー自身を自動的に生成しています。といっても簡単な仕組みなんですけどね。
瀬戸口
これなんかは夏休みになると学生さん達の間で流行るのか、盛り上がってきますね。
稲垣
そのせいで、当初はkizasi検索結果本体がバトンだらけになってしまったので、バトンだけ切り離そうということになり、バトンだけ取り出すプログラムを書いたんです。ついでに取り出せるならランキングを作ろう、ということで作ってみたんです。
瀬戸口
コラボの場合は、そこの内容に詳しい専門の会社さんに協力していただいてます。カカクコムさんの携帯の話であるだとか、デジタルARENAさんのデジカメの話であるだとか、そういうのはコラボレーションという形でやっています。
稲垣
kizasiのシステム自体は我々がやっていますが、私たち自身がケータイやデジカメについて詳しい知識を持っているわけではないので、当然それをお持ちの方々とコラボレーションしていければなと思っていました。
編集部
そういったことは、いつ頃から考えていたのですか?
稲垣
kizasiを立ち上げた当初からです。ただ、これに関しては手探りでいろいろ試しながら作っているところもあるんです。ですから、「こういうの作りたいんだけど」という提案があればいつでもお話を伺いたいですね。
瀬戸口
Tech総研さんでは、IT用語の辞書を作られてまして、それをkizasiで解析してXMLを送り、今度は向こうがそれを求人情報などと結びつけたりしています。データをそのまま使ってもいいし、加工したり組み合わせたりして使ってもいい。いろんな方法がありますね。
稲垣
カカクコムさんの場合ですと、クチコミデータですね。あのデータをkizasiで解析して、その結果をお使いいただいている。これは我々がクローリングしているデータではなくて、カカクコムさんが持っているクチコミデータを解析してお返ししています。一方で kizasi側からのデータ提供として、機種画面のブログチェックボタンを押した際に、ブログでどんなことが言われているかがわかるようにしています。
カカクコムの携帯ページには機種ごとに「キーワード分析」が表示されるが、この図は口コミデータを元に作成されている。
編集部
データはいろんなところから持ってこれるんでしょうか?
瀬戸口
「時間情報のついたテキストデータ」であれば、何でも読めます。そういう意味ではもっといろんな可能性がありそうだと考えています。
編集部
フィードバックや引き合いはあるんですか?
稲垣
そうですね、「こういうことできますか?」とか、「がんばってください」とか(笑)。
桑原
これができるんだったら、これもできるんじゃないか?という提案が多いですね。時刻情報さえあれば何でもできるんで、ニュースを1年分読み込んだらどうなるのか、とか、他の新聞社さんからデータをお借りしたりとか。
稲垣
一昨年の12月にkizasi.jpをアップしたんですが、いろんな企業さんから、それも大企業さんから「こんなことできないか?」というメッセージをいただけて、恵まれているという感触です。

kizasi的タグ付け

編集部
「きざし的フォークソノミー」とはどのようなものなのでしょうか?
瀬戸口
ソーシャルブックマークやFlickrなどでもタグを付けていくじゃないですか。かわいい猫の写真があったら「猫」とか「かわいい」というタグをつけていきますよね。
編集部
ええ。
瀬戸口
そのとき画像にタグをつける、ということをやっていますが、そもそもブログってテキストなので、書かれていることそのものがタグであるとも言えるんですよ。「○○に感動しました」って書いたら、○○に「感動」タグをつけたということになるんです。
稲垣
そういったタグが何に付けられたかというのを集計しているのが「きざし的フォークソノミー」です。例えば「感動」という言葉を入力して、その言葉が飛び上がった、話題性が高かった日付を出してみる。直近1年で見てみると、WBC王ジャパンだったり、早実の話題だったりする。そういうことがわかる機能なんですね。編集部 これは面白いですね。

kizasi labo、kizasi blog

編集部
kizasi labo、kizasi blogがありますが、これらはどういった役割でしょうか?
稲垣
ブログはサービスリリースなどの告知に使用しています。
瀬戸口
サービスや機能のフローとしては、それぞれがあったら面白いと思ったものをとりあえず作ってみて、社内の人に見てもらったり、たたいてもらったりします。そして、人に見てもらってもいいんじゃない?というのをラボにあげて、そこで改良を加えつつ、いけそうならkizasiやAPIに吸収していくというようになっています。 静的な情報と流動的な情報の結びつけ
編集部
「musicmarQ」というWebサイトを公開されていますが、これはどういったコンセプトのサイトなのでしょうか?
桑原
ミュージックマークという音楽に関わる話題だけをブログの中から拾ってみて、アーティストのプロフィール情報などと結びつけながらやっているサイトです。
編集部
チャンネルをもっと特化させた感じですか?
桑原
そうですね。リッチにした感じです。チャンネルって手作業で作るのでどうしても数が限られちゃうんですけど、アーティストのプロフィールや情報などスタティックなものを持っている巨大なデータベースを用意し、ブログのような流動的な情報とつなげると面白いんじゃないか? と考えています。
編集部
ブログの話題にメタ情報を持ってくるというわけですね。
桑原
静的なデータと結びつけることで、話題になっているキーワードは誰のことを話しているのかということがわかる。さらにこのサイトではListenJapanさんの音楽ニュースを提供していただいていて、音楽DB以外のよそから入ってくる音楽情報と合わせてみたりしています。
編集部
静的な情報量的にはどのくらいですか?
桑原
アーティストで約2万、CDタイトルで6万。今ここでは日本語限定でやっていますが、洋楽にも対応できているのでそれらを含めると5万人ぐらいになります。
瀬戸口
おでかけマップもそうですが、流動的な情報とスタティックな情報をどう結びつけていくかというのは実験の1つですね。
稲垣
単にブログの情報を集めるだけじゃなくて、マップと合わせたり、音楽情報と合わせたりしてみながら展開を探っている感じです。
おでかけマップは地図情報とブログ情報を組み合わせて、話題のスポットを知ることができる

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/04/04 17:14 https://markezine.jp/article/detail/977

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