アクセス解析で“声のない声”をつかむ
そこで同社では毎月、myRTモバイルによる携帯端末インターネット利用実態データをWebサイト上に公開している。ここからは、利用者のアクセスデータを元に、モバイルサイトの各ジャンルにおけるページビュー数や滞在時間といったアクセス動向を見ることが可能となっている。自身のWebサイトのアクセス解析情報だけでは比べることができない他サイトや他ジャンルの動向、関連性などを見ることができるのだ。
伊藤氏は、ことモバイルの場合、アクセスするユーザーの側よりも、発信するWebサイトの側から情報を集めた方が、マーケットを理解しやすいとも話している。PCのWebサイトなどであれば、ソーシャルメディアなどから多くの口コミ情報が流れ、ユーザーの発言からある程度動向分析をすることが可能だ。だがモバイルの場合、利用者のコミュニケーションの全てがモバイルサイトを通じているとは限らず、いくら探しても情報が出てこないという傾向がある。
モバイルはライフスタイルに直結しているがゆえに、利用者のスタイルが見えにくい部分も大きい。アクセス解析ツールの情報などを通じて、そうした“声のない声”を確実に拾い上げ、勘に頼らず確実な成果に結びつける努力が必要となってくるといえるだろう。
