結局、Alexaにデータを送っている人の統計でしかない
現在のAlexaは、主にアレクサ・ツールバーを配布し、そこから収集したアクセス先やアクセス回数のデータを集計することで、各ドメインへのアクセス数や頻度の統計を作っていることがわかりました。直感的に、インストールした人だけから集めたデータでどれだけ正確な統計になるのか、という疑問がわいてくるのではないかと思います。
また、見ているページの情報を全部他社(Alexa)に送ってしまうという仕組みはどうなのか、と感じられた方もいるかもしれません。これについても実際に議論が起こっています。この連載の次回以降の回で、それらの問題についても説明したいと思います。
おまけ:その他のデータ入手先
Amazonの所有している検索エンジンであるA9.comが提供するA9ツールバーでも、Alexaのデータを集めていました。A9ツールバーは、FirefoxやMozillaブラウザ版も提供されたことから、Alexaに興味のあるFirefox/Mozilla系のユーザにとっての選択肢となりました。
また、A9ツールバーは、アレクサ・ツールバーとはまた異なるオマケ機能(Diary機能など)を付加することで別の対象からもアクセス情報を収集しようとしました。しかしその後、A9.comの開発方針の変更に伴い、A9ツールバーの開発・サポートは中止し、A9ツールバー自体もアンインストールするように呼びかけられています。
また、それらのツールバーが対応していないOSやブラウザの利用者の中には、アレクサ・ツールバーの動作を解析し、それと同じように振舞うクローンツールを書いた人たちもいます。たとえば、FirefoxブラウザでAlexaのデータを表示するためのアドオンツールなどがそれにあたります。
これらの勝手に作成されたクローンから送られたアクセス情報も、Alexaの集計データに反映されているはずです。