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MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine編集部が行く!ネットショップオーナー探訪

ド根性主婦しのっちが超人気ネットショップを生むために使った7つの秘策(後編)

 解凍クレームに悩んだ私は、「ドライバーの方々へ」というイラスト付きのメッセージを伝票をつけることにしました。このアイデアは、運送業者の方に「どうしたらこの荷物を大事だと思えるの?」としつこく聞いたことで思いつきました。彼らは“要冷凍”というシールが貼ってあっても、商品の中身などいちいち気にしないということでした。「ではどうしたら商品を大切に思ってくれるの?」と尋ねると、「絵かなぁ。絵が描いてあれば中身がわかるなかなぁ」と答えたのです。

 そこで私は「ケーキが入ってます」というケーキの絵を入れたドライバーの方用の張り紙を作成しました。そして「伝票にバーコードがあって、その付近は必ず目を通す」というドライバーの方の言葉にヒントを得て、下写真にあるように、注意してもらえるように一文を伝票の上に紙を貼ったのです。

 この張り紙をめくらないとバーコードを確認できないようにしたのです。これによってドライバーの方に注意してもらえるようになり、解凍クレームは激減しました。また商品を受け取ったお客さんからの反響も多く、「発送した商品をこんなに大切に思ってくる会社はない」という感動の声もいただきました。まさに一石二鳥という結果となったのです。

秘策その7 ネットショップで利益をあげるための新常識

 さて、最後に紹介する秘策は、ネットショップで“利益”を上げる私なりの方法です。「売上」ではなく「利益」というのがポイントです。ネットショップの場合は、売上げではなく粗利益(売上高から売上原価を差し引いた利益)で考えなければなりません。というのもリアル店舗とネットショップならば、ネットショップの方が儲かると思われがちですが、実はそうとも言えません。その理由として次の3点をあげることができます。

  1. 人件費がかかる 
    ネットショップはお客様と何度もやり取りが発生します。注文の返事、入金確認メール、発送完了通知メールなどです。クレジットカードを利用するお客様の場合は、クレジット認証も行わなければなりません。また質問やクレームをいただいた場合にはさらに何度もメールやり取りします。つまり一度の売買で手間が非常にかかるのです。また梱包も実店舗と比較するとより丁寧に行う必要があります。ですから大規模でやるには到底ひとりでは手に負えません。人を雇う必要があり、人件費が発生してしまうのです。

  2. コストがかかる。 
    梱包を丁寧に行うということは、それだけ資材が必要になります。また価格戦争に巻き込まれてしまうのもネットショップのつらいところです。

  3. 価格競争が激しい 
    まだ当店のようにオリジナル商品を展開しているならいいのですが、例えば家電など他店と同じような商品を売っているショップは、価格競争がシビアです。お客様は「ネットだから安いだろう」と思い込んでいるので、実店舗の市場価格より安く設定しておかないとまず購入されないでしょう。実店舗ならばライバル店のない地域ならば価格競争に巻き込まれませんが、ネットに全ての店が同様にライバルになります。

 これらの理由によって、ネットショップの不利な点も存在するのです。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2007/05/18 08:00 https://markezine.jp/article/detail/1151

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