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MarkeZine Day 2010レポート

サイト最適化からビジネス最適化へ
オフラインデータも活用する統合マーケティングの考え方

顧客中心にビジネスを最適化する上で必要な統合マーケティング

 大山氏に続いて壇上に立った安西氏は、オンラインとオフラインのデータをどのように統合していくべきかと具体的な進め方について講演した。

 安西氏は、顧客中心でビジネスを進めていくためには、顧客と一貫したコミュニケーションを取ることが重要であり、そのためにはすべてのマーケティングチャネルを統合する統合マーケティング(Integrated Marketing Communication=IMC)を導入するべきだと主張。統合マーケティングを導入するには、次の5ステップで進めていけると説明した。

  1. データの集約・セグメントの特定
  2. 顧客・見込み顧客のニーズ・行動の分析/価値設定
  3. コミュニケーション・メッセージの設定
  4. 投資収益の期間とゴールの設定
  5. 計画実行、効果測定

 安西氏はこのうち、データの集約方法、コミュニケーションのアプローチの仕方、投資に対する効果測定のやり方という3つのトピックについて掘り下げて解説している。

データの集約は、オンライン、オフラインの順に

 データを集約していくプロセスは、まずはオンラインでのデータを集約し、続いてオフラインのデータを統合する、というさらに2つのプロセスに分けることができるという。

 オンラインでのデータのみを集約して最適化する場合には、まずはユーザーが流入する広告などの効果を経路別に分析して改善を図る施策、そしてWebサイトでの振る舞いをログデータから解析し、テストを繰り返すことでサイトを改善するという施策、以上の2つのアプローチが考えられると安西氏は語っている。

 これがオフラインのデータも含める統合マーケティングになってくると、ゴールはサイト上でのアクションとは限らなくなってくるという。例えば、実店舗に来店させることもゴールの1つだ。

 最適化を図るべきポイントも増え、Eメールやハガキによるダイレクトメールでサイトへの再来訪や店舗への来店を促したり、一度は逃した見込み顧客をリターゲティングの施策で獲得できるようにしたりと、打てる手はこれまで以上に増えてくる。

 安西氏が統合マーケティングの成功例として紹介したのは、米国のレンタカー業者の取り組み。このレンタカー業者は、実際にサイトでレンタル予約をしたものの、当日店舗に来なかったユーザーのデータを実店舗から収集。後日、サイトに再訪問してきた時には、そのユーザーだけに割引料金を案内することで、競合に流出することを防ぐようにしたという。

 本講演資料はアドビ システムズ 社サイトに掲載されています。詳しくはこちらへ

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PUSH型の施策として、まだEメールは最も有力なツール

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この記事の著者

中嶋 嘉祐(ナカジマ ヨシヒロ)

ベンチャー2社で事業責任者として上場に向けて貢献するも、ライブドアショック・リーマンショックで未遂に終わる。現在はフリーの事業立ち上げ屋。副業はライター。現在は、MONOistキャリアフォーラム、MONOist転職の編集業務などを手掛けている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2010/11/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/12213

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