PUSH型の施策として、まだEメールは最も有力なツール
オフラインも含めてデータを集約するステップまで完了し、統合マーケティングを始める土台ができたら、次はWebサイト、Eメール、ハガキDM、店舗といったさまざまなチャネルをどう使い、誰を対象に、どのタイミングで、どんなメッセージを伝えていくのか、とコミュニケーションのやり方を組み立てていくことになる。
とはいえ、「実際にオンラインに絞った場合で考えると、サイトに来てもらうか、Eメールを配信するか、コミュニケーションの種類は大きく2つしかありません。サイトに来ていただくのはどうしても受動的になってしまいますので、実際にPUSH型で打てる施策としては、まだEメールが最も有力なツールとなっています」と安西氏。
そんな理由からチャネルとしてEメールを外して考えることはできず、特に最適なメッセージを最適なタイミングで最適な人に届けるためには、行動ターゲティングメールを活用するべきだと安西氏は主張。無駄なメッセージを配信せず、必要なメッセージだけを届けることが重要となるため、余計な手間を省くためにも事前にメール配信対象者を抽出するロジックや発信するコンテンツも決めておき、自動でターゲティングメールを配信できる体制を整えておくことも1つのやり方だと推奨した。
資料請求後のオフラインでの活動までを追う
最後のポイントとして安西氏から説明されたのは、投資に対する効果測定について。Web上でのユーザーの行動についてはオフラインよりも測定しやすいが、ECサイトのようなサイト内で完結するサイトではなく、資料請求までをゴールとするような新規見込み顧客の獲得を目的とするサイトでは、資料請求後の成約までを追っていくことが重要であると安西氏は釘を刺した。
オンラインで資料請求されるまでのデータだけではなく、オフラインに移ってから成約までたどり着けたかとデータを分析するように変えることで、サイト流入の経路・キーワード分析やアクセス解析の重要性が増してくるという。「成約した方々がサイト内でどのような活動をしたのか。行動パターンを分析することで次のアプローチを考えられるようになります」(安西氏)
オフラインのデータも含め、ビジネスの最適化を図る体制をどのように作っていくのか。今後のマーケティングでは、それが重要になるのだと語り、安西氏は講演を締め括っている。
本講演資料はアドビ システムズ 社サイトに掲載されています。詳しくはこちらへ