アジア初の拠点である日本強化、2011年に人員倍増へ
さて、このようにWebアクセス解析ソリューションおよびコンサルティングで豊富な実績を有するウェブトレンズが、アジア最初の現地法人として日本を選択したのはなぜだろうか。

「日本は世界的に主流のGoogleよりYahoo!が強い傾向にあったり、モバゲータウン、ミクシィ、グリーといったSNSがさかんなど、Webの分野でも独特な文化があり、以前から注目していた。各種アクセス解析ツールの導入でもアジアで最先行しており、東京を中心に日本はデジタルマーケティング分野でも進んでいる。また、当社顧客層の中に、日本のお客様が多い点からも、日本で拠点を構築する必要があると判断した。さらに、総合商社やグローバル企業での経験があるうえ、進化し続けるマーケターの役割の変化を真に理解する木村氏を日本法人のトップに獲得できたことも大きかった」(フランク氏:写真左)
その日本で同社が目指すのは、単なるアクセス解析ではなく、「最適化」だと木村氏は断言する。
「各種分析ツールを導入することは、いまや各社のゴールではなくなっている。アクセス解析ツールを用いて分析することで何が変わるのか、それが収益向上にどう役立つのか。当社ではこうしたニーズを満たす『最適化』に軸足を移しており、最適化のためのプロセスをいかに容易にするか、という部分での貢献を志向している。実際にコンサルタントに携わっていて感じるのは、せっかく多くの解析ツールを導入していても、マーケティング部門、広告部門、役員、デザイン部門など各部門で分析に関する認識が異なり、有効にアクセス解析ツールが機能していないことだ。まさに、こうした課題を解決できるフレームワークが、今回日本語版をリリースしたDM3と言える」

なお、日本での販売網は、販売代理店としてサムライズと契約している他、もう1社確定済みのようだ。さらに数社への委託も検討している。また、お客様と一体化したコンサルタントをより充実させるため、日本での人員も既存の3人から2011年には倍増を予定するなど、専門人員拡充をロードマップ上に描く。
「米国本社に在籍する400人の専門人員も迅速に日本のサービスサポートを行う予定だ」とフランク氏も米国からの積極支援を約束する。