データ管理プラットフォームという新カテゴリ
タグ管理の機能だけを提供する企業も存在するが、Demdexはさらにデータ管理プラットフォーム(DMP)としても機能する。以下のようなデータを集めて統合できるのだ。
- ファーストパーティーのデータ…Demdex自身もサイト上の行動履歴を「Trait」(軌跡)として取得する
- セカンドパーティーのデータ…Adなどサイトが導入したサービスが蓄積するデータ
- サードパーティーのデータ…Acxiom、bizo、datalogix、exelate、quantcast、TARGUSinfoなどのデータプロバイダと連携
これらのデータをDemdex自身が発行するIDで紐づけて、セグメントを作成できる。このセグメントは、下記のような活用が可能だという。
- サイト上でのターゲティング
- メール用のリスト作成
- アクセス解析ツールのカスタム変数への値セット
- double clickやinvite media、MediaMatchなどのターゲティングプラットフォームとの連携

まとめ
アクセス解析やターゲティングのさらに先を見据えて、企業と顧客の間のコミュニケーションを円滑にするためのあらゆるデータを集めて活用するというゴールにアドビ システムズは向かい始めた、ということらしい。
Demdexと連携する上記のデータプロバイダの存在も興味深い。
日本ではWebマーケティングと言うと、Adエクスチェンジ、SEM、 SEO、アフィリエイト、ターゲティング、メールマーケティング、ソーシャルメディア、くらいしかカテゴリがないが、ニッチなソリューションを提供する企業が実はたくさん存在している。
統合的なプラットフォームを目指す大手による買収や連携が今後も進むに違いない。

あまり話題にならなかった買収だったが、調べれば調べるほど実は奥が深い。デジタルマーケティングの業界で今、何が起きているのか? 動向について見守るだけではなく、もう少し調査・深掘りをしていきたい。