グローバルBtoBサイトの10のポイント(ポイント7~10)
7. CRM/salesforce.comとの連携
8. 会員管理との連携
9. 会員への誘導
セミナーでは「どのようなメリットがあれば会員登録をしたいか」に関する調査結果も示された。
これによると、最も多いのは「スキルアップに役立つ情報がある」であり、次いで「資料請求がしやすい」「登録した製品の関連情報が入手できる」「サイト上で見積もりができる」と続く。
「個人情報を提供する抵抗を減らすためには、ユーザーにベネフィットを提供する必要があるということだ。レコメンドしていくことで、これらのニーズに応えることにも繋がる」(榛沢氏)
そして、相当サイトの業務系DBとの連携についても調べてみたところ、SCMシステムよりCRMシステムに連携する企業の方が多いことがわかった。しかし、CRMシステムの中で最も多い割合を占める顧客DBとの連携が実現されている企業は全体の4分の1に過ぎない。
さらにCRMシステムとの連携について従業員規模別で見てみると、イメージでは大企業の
方が進んでいそうだが、むしろ大企業の方が顧客DBとの連携が遅れていることが判明。従業員規模別に見たところ、1,000人未満は36%だが、1,000人以上は16.7%と非常に少なくなってくるという結果となった。
問い合わせ履歴管理などは大企業の方が進んでいるようだが、顧客DBとの連携はあまり進んでいない。既存システムがしっかりしているがゆえに、Webと連携させるためのハードルが非常に高くなっているようだと榛沢氏は分析する。
10. 多言語対応(現地の言葉のWebサイト)
外資系企業のサイトに対する不満点として、以下の調査結果が紹介された。
- 日本語化して欲しい
- 日本語訳の充実を望む
- 日本語での情報を多くして欲しい
- 日本語にもっと対応を
- ローカライゼーションをしっかり
- 日本語のマニュアルが少ない
- 日本語情報をメインにしてほしい
とりあえず英語で対応しようとするところが多いが、英語圏以外の国も考慮に入れると、それではやっぱり不十分だと語る榛沢氏。上記の不満は日本人の意見だが、同様のことが日本企業の海外現地向けサイトでも問われるであろうことはほぼ必然だ。「今日紹介した10のポイントをしっかり押さえて、ユーザーのニーズに沿ったグローバルWebの構築に取り組んでほしい」(榛沢氏)
ユーザーニーズを満たしながら、複雑な構造を持つ製品も、スマートに一括管理
最後に、FatWire株式会社技術部 木村潤氏によって、生産終了品と相当品の連携に関して、同社が提供するCMSのデモが行われた。
木村氏は、Microsoft Windows OSの変遷を紹介。ひとつの製品でも進化は複雑で、単純な横並びではないことを示した。
「このような複雑な製品構造を持つデータベースを管理するには、BtoBに即したCMSを使っていただきたい」と語る。
デモでは、すべての製品情報をひとつのデータベースに登録して、複雑な製品構造を管理する模様が紹介された。生産終了品となった製品ページの下には、代替品のレコメンデーションが表示されるところが特徴だ。
新製品ページには、生産終了品との違いが案内され、ユーザーの不満として挙がっていた問題に応えられる仕組みとなっている。グローバルという視点だけでなく、ユーザーのニーズを満たして長期的な関係を築くことが、グローバルWebの成功への鍵と言えそうだ。