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あの先進企業に密着!第2回「リクルート」

「広告会社としてのリクルート」に死角はあるか
――今後も得点王に君臨し続けるための提言


ダントツのシュート数とゴール

 もともと就職情報ビジネスとしてスタートしたリクルートが、商品の情報誌ビジネスに進出した第一号は「住宅情報」でした。その後も、クルマ、旅行、飲食店などさまざまな業態を対象にしてきたことは周知のことです。そして、活動の場は紙媒体からインターネットへと移っても、基本的な特徴は同じです。

 それは、「企業と消費者の出会いを最適化するための仕組みづくり」をおこなうことですね。

 住宅ならば、どのようなインデックスをつければ「自分にピッタリ」の物件が探せるか?沿線、間取り、価格などニーズにあったものを探し出しやすくすることが、最大の課題になります。

 そこでは「その商品はいったい何なのか」という抽象的な議論をするよりも、「いかにして最適の商品を探し出せるか」という具体論を考えねばなりません。

 そして、その最適解を提供し続けたからこそ業績が伸長してきました。サッカーでいえば、とにかくシュートをたくさん放ち続け、かつ高い確率でゴールを決めてきたというイメージでしょう。

 それに対して、伝統的な広告会社のコンセプト構築は「中盤の球回し」のようなものです。かつては、この球回しが華麗であれば、クライアントは報酬を払っていたのですが、いまはそうはいかない。多くの広告会社が新しい収益源を求めてさまざまなシュートを試みているのです。

 こうしたリクルートの攻めの姿勢は、90年代以降の社会情勢を追い風にしてきました。しかし、その一方で少々死角も見られるようになったと私は感じています。

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「そもそも」論をもう一度考える時か

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この記事の著者

山本 直人(ヤマモト ナオト)

マーケティング/人材育成プランナー。青山学院大学経営学部マーケティング学科兼任講師(マーケティング・プロフェッショナル実践I・II)。1986年 慶応義塾大学法学部卒業。同年博報堂入社。制作局コピーライター、研究開発局主席研究員(兼)ブランドコンサルティングコンサルタントを経て人事局人材開発担当ディレクター。2004年8月独立。

独立後は、マーケティングスキル、営業能力開発、スキル開発、若年層モチベーション向上等を中心とした人材育成コンサルティング/トレーニング、および商品開発、ブランディング、経営理...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2011/12/27 17:25 https://markezine.jp/article/detail/14907

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