4つのステップで頭を整理する
この4つのステップを通じて頭を整理することで、解決すべき課題を明確化し、狙うターゲットとターゲットの状態を見定め、Web・リアル両面から見た施策を洗い直し、数値によって現実的な目標を設定することができる。
特にこれからBtoBのWebマーケティングに着手しようと考えている企業にとって、重要な指針となるはずだ。
マップを作ることで未来予想図が見えてくる
ここで【図1】を見て欲しい。ある企業のWebマーケティングプロジェクトの改善前のマップだ。【図2】は改善が完了したあとのマップだ。


ターゲットにあわせた施策が、集客からコンバージョンを経由して営業活動を行うまでの一貫した流れに強化されている。改善活動を経て、このような未来予想図へと進化している。
プランニングを具体的に進めていくにあたって、まずは「今、実現できている施策」をマップに落としていくとよいだろう。4つの切り口で、改めて書き出してみるとよい。
集客
自然集客以外に行っている集客方法を書き出す。どのコンテンツに誘導しているのかの関連性が高いものと結ぶ。
コンテンツ
サイト上でメインとなっているコンテンツをピックアップし書き出す。問合せに至るルートとして関連性の高いものと結ぶ。
営業フック
営業フックとは、リード情報獲得ができる窓口のことだ。問合せフォームが一般的だが、資料ダウンロードのフォームやセミナーの申し込み窓口など、顧客の情報を獲得できるものはすべて含む。営業フックの設計がおざなりになっているWebサイトもまだまだ多い。
営業対応
それぞれの営業フックから来た顧客に対して、どんな顧客対応を行っているのかを明確にする。顧客の流れとして、提案にいたらなかったケースや失注してしまったケースについてもどんな対応がされているか調べる必要がある。
それぞれをマップに落ちていくことで、Webマーケティングに関連する施策にどんなものがあり、どんな関連性があるのかという全体像が俯瞰しやすくなる。不足している施策、関連性が乏しい施策なども浮き彫りになりやすい。
また、理解が促進されるという効果もある。特にWebマーケティングに詳しくない営業メンバーや他の部署のメンバーが加わるのであれば、施策が理解されやすいということは重要なことだ。理解が促進されれば、社内での協力も得られやすく、予算獲得もしやすくなる。
さらに、プロジェクトが進んだときには、数値分析の指針ができるメリットもある。「関連性がある」と結んだ施策同士に本当に「関連性があるのか」という検証の指針ができる。アクセスログ分析などを通じて将来施策を評価するときに、分析の青写真も同時に出来上がるのだ。
そのためにも、まずは今の姿をはっきりとさせ、未来予想図の土台となるベースを作っておいてほしい。次回以降で各ステップごとに見直しを加えて行く。連載を通じて、少しずつ未来予想図を完成させていけるはずだ。