まずは視聴端末を増やし、将来は海外進出を目指せ
テレビ局におけるネットを活用したビジネスモデルが有料で、その単価が1番組200円~300円であれば、売上を伸ばすためには市場拡大戦略が不可欠だ。
そのためには、Huluが日本に進出したように、テレビ局のネット活用には国境を越える必要があろう。いや、まず国境を越える前に視聴可能な端末を増やすべきである。なにしろ、2012年に販売されるスマホとタブレットの数は、全世界で7億台を超えるのだから。
Huluの日本サービスは、米国で放送されたばかりのドラマを字幕で配信している。米国と日本で時間差なく番組が見られるようなグローバル競争は、既に始まっているのだ。海外コンテンツが今まで以上に簡単に日本市場に流入するのだから、日本のテレビ局コンテンツも海外進出を狙うべきである。
米国Huluにはセリフで使われた単語を検索画面に入力すると、そのシーンが表示される機能もある。また、Facebookやツイッターなどソーシャルメディアへのコンテンツ共有も簡単にできる。
日本でもNHKオンデマンドが、2012年4月からiPhoneやiPadへの配信を開始するという。日本のテレビ局には、こうした工夫と海外進出に是非とも取り組んでもらいたい。
日本で唯一のネット×テレビの専門家、志村一隆氏の著作一覧です。アメリカ等現地に足を運んで取材した貴重な情報が満載。関心をお持ちの方はぜひご一読ください。
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