プロセス4:ユーザーが求めるシナリオを推し量り、パーソナライズを
ユーザーの心理を察することができたなら、次に行うべきは各ユーザーに最適化したおもてなしで、ユーザーのニーズに応えることだ。高沢氏は「基本的なことだが、いろんな玄関から飛び込んで来たユーザーに対して、同じトップページへ誘導しているサイトがあまりに多い」と指摘する。本来ならば、検索キーワードに応じてユーザーが求めているシナリオを想定し、パーソナライゼーションした上で、見せるページも変えるべきなのだ。
パーソナライゼーションは、特に会員サイトやECサイトで絶大な効果を発揮することが、いろんな調査で裏付けされつつあるという。高沢氏は、欧州最大のLCC「easyJet」を例に挙げ、パーソナライゼーションしてユーザーの求める情報を適切に見せることによって、同社のWebサイトでのコンバージョン(座席枠の稼働率)が20%向上したと説いた。
プロセス5:カスタマージャーニーを設計し、ユーザーとの関係性を育む
最後は、Webサイトを訪れてくれたお客さまの要望にじっくり応えながら、その関係性を良好なものへと育んでいくプロセスだ。「先に示したパーソナライゼーションは、どのステージにいるお客さまかによって、当然ながらその効果は変わって来る。あまり考えずにランダムに設定していると、お客さまはゴールへなかなか辿り着けずに離脱することになってしまう。ここで重要となるのは、カスタマージャーニーの設計」と高沢氏は指摘する。
パーソナライゼーションのためには、システム化がデフォルト
「WebサイトとCRMを連携・統合させて、マーケティングシナリオをシステム化することは、今後のパーソナライゼーションを活かすサイトでは基本的なアーキテクチャとして捉えてもらいたい」と語る高沢氏。
「今日紹介した新しいマーケティング手法は、“やる”か“やらないか”で言うと、やれるようになることが勝ち抜くための必要条件ではあるが、全部を一気にやらなくてもいい。Sitecoreでは各社の状況に合わせて、どこから始められるか、どこまで進んでいるかをアセスメントしたり、手法の紹介やワークショップを用意したりしている。環境を整える重要性を認識し、まずは5つのプロセスに沿って貴社サイトの刷新を検討していただければ」と説き、講演を締めくくった。
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