事業拡大への3PAS活用術
続いて、オムニバス 取締役COO 矢野茂樹氏とブレインパッド アナリティクスサービス部 佐藤洋行氏をゲストに招き、3PASを取り巻く現状について、Fringe81 代表取締役 田中弦氏を交えたトークセッションが行われた。
田中:オムニバスさんでは3PASを広告代理店として提案していますか?
矢野:そうですね。自社ネットワークだけでなく、DSPや3PASを使った広告の配信から解析まで提案しています。おかげさまで堅実に伸びていますね。
田中:3PASが占める割合はどのくらいですか?
矢野:まだ3分の1に届かないくらいですが、ブランドの案件では3PASを使わないとやりたいことを実現できないので、ほぼ必ず使っています。
田中:3PASを導入することを、クライアントから面倒くさがられたりしませんか?
矢野:確かに最初は大変でしたが、
田中:情報の洪水になることは?
矢野:それはあります。情報量が多いので解析も大変ですし、お客さんも何をもって良いと評価したらいいかわからないことも。
田中:3PASをクライアントに提案するときに大事なポイントは?
矢野:やはり、やる前に評価指標を決めておくことが大事ですね。最初にKPIを設定すること。すると、今まで見えなかったところが見えるようになって、3PASを使ってよかったという話になる。そこから次に繋がって、長いお付き合いになりやすいです。
田中:なるほど。次はブレインパッドさんにお聞きしますが、御社の分析体制はどんな感じですか?
佐藤:弊社は8年前の創業以来、一貫してマーケティングデータの分析をやっている会社なのですが、全体で117名のうち、分析官が社内に40名ほどいます。
田中:取り扱うデータは変わってきていますか?
佐藤:そうですね。最近のように大量のデータに基づいた案件が本格化したのは去年の初めくらいからです。
田中:代理店さんからの問い合わせ内容は「ネットとマスって連動してるんですか」みたいな感じですか?
佐藤:そういうのも最近かなり増えていますね。代理店さんからは「お客さんからこう言われたんだけど、できる?」と来るので、広告主さんのニーズが高まっているんだなと感じています。
田中:ダイレクトレスポンスのお客さんって、何十万円といったフィーを払ってくれるイメージがあまりないのですが、その辺りはどうですか?
佐藤:そこは大丈夫ですね。アトリビューションって、予算の最適化だけじゃなく、“こういう繋がりで人は購入に至っているんだ”ということが見えて、次のプロモーション企画に活かすこともできるので、レポートだけでも価値を感じていただけています。
田中:アトリビューション分析には、どういうデータがあると頼みやすいですか?
佐藤:「日付/どこにいくら広告を出稿したのか/クリック数/コンバージョン数」があれば一応分析はできるのですが、理想を言えばdigitaliceみたいな間接的なデータがあれば、どんな分析でもできます。媒体の種類に関しては、数が少ないと最適化する幅が小さくなるので、多い方が良いですね。
最後に田中氏は「これから2年くらいは、データの洪水になったり、オペレーションが複雑になってきたりするだろう。だからと言って、インターネット広告がよくわからない・儲からない市場になることは、絶対に避けたい。データ量が増えたことで、クライアントにとって適切な意思決定ができる環境が整ってきているのは確かである。我々はdigitaliceを通じて、人間ができない部分を効率化したり、データを簡単に見られるようにするなど、多くの企業の力強いパートナーになりたい」と語り、セミナーを締めくくった。
アドテクノロジーの進化により、かつては不可能だったことがどんどん実現しつつある。しかしながら、その恩恵を手にするためには、テクノロジーに対する知識を深め、適切なツールを導入し、使いこなす必要がある。環境はすでに整っている。競合他社よりも一歩先に踏み出し、アドテクノロジーの恩恵を自社利益に活かすために、当セミナーの資料を参考にしてはいかがだろうか。
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