かんたん図解!データフィードの概念
データフィードとは、データ(Data)を供給する(Feed)という意味です。端的に言うと、あるデータ元からデータ受取先へ更新されたデータを送受信する仕組みのことです。そしてデータフィードにも色々な種類がありますが、ここでは企業の商品データベースに格納されている商品情報を外部のマーケティング施策で活用するためのデータフィードに着目して解説してきます。
データフィードは、仕組みとしては簡単です。商品データベースから更新に必要なデータを自動抽出し、各マーケティング施策での活用に適した形で登録するという仕組みです。どのようなマーケティング施策に登録できるかと言うと、主要なものとしては、リスティング広告、ディスプレイ広告、アフィリエイト広告、シッピングサーチ、比較サイトなどです。最近ではこの取り組みをデータフィード最適化(Data Feed Optimization-DFO)と呼んだりします。
Criteo広告の出現により、企業のデータフィード構築意識が高まる
ここ数年で最も注目を浴びているデータフィード活用型施策としては、Criteoが挙げられます。ご存じのみなさんも多いと思いますが、Criteoはパーソナライズドリターゲティングを標榜しており、一度ECサイトなどで商品情報を見た人に対して、その商品情報(商品写真など含め)をダイナミックに広告に挿入し、リターゲティングをかけるという画期的なものです。
つまり、自分が探したことがある商品画像や価格などが、その後訪問したサイトの広告に出てくるのです。実際に広告効果は良く、評判は高いです。そしてCriteo広告を出すためにはデータフィードの構築が必須であることから、企業のデータフィード構築に対する意識が高まったと言っても過言ではありません。
データフィードでやり取りするデータとは?
では実際にどんなデータをやり取りするのか、見ていきましょう。図にあるように、商品データベースにある商品情報のうち、マーケティングで活用する意味があるデータだけを抜き取り、定期的に出力します(これは後述いたしますが、IT部門などの協力が必要になります)。具体的には商品名、商品説明、商品ジャンル、商品写真、価格、在庫数、色などの特徴などです。
リスティング広告などでは、商品名や商品ジャンルはキーワードの生成に使い、価格や色などは広告文への挿入に使います。在庫が0の場合は自動的に広告掲載を停止します。前述のCriteoなどのリターゲティング広告では商品画像が大きな要素となります。Googleショッピングなどのショッピングサーチなどでは説明文、商品カテゴリ、送料などが重要です。
また、ファイル形式やファイルの送受信方式は特に決まっているわけではありません。ファイル形式はCSVやExcel、XMLであることが多いです。送受信方式はFTP、SFTP、SCP、メール送受信などになりますが、要はデータ元とデータ受け取り先との取り決めの問題なので、それがきちんとできていれば実際は何でもよいというのが実際のところになります。ポイントは、重要なデータを扱うのでセキュリティ面には十分配慮しつつ、ファイルのやり取りやその後の処理を考えてシンプルにしておくことです。



