数値は、ぼんやり見ているだけではダメ
昨今、「ビッグデータ」という言葉をよく耳にしますが、データの表層をぼんやり見ているだけでは、まったく意味がありません。データは複数の数値と比べて見たり、セグメントしてようやく見えてくるものです。その上で、思いつきやカンではなく、データに基づいたアプローチ、ソリューションを展開していくことにより、底堅くサイトは成長していくものと考えます。
今回は、前回紹介した4つの手順を、より実務に近い形でECサイトを例に説明していきます。
手順1:まず大雑把に把握すること ~売上をチェック~
いったん他の指標や難しいことは忘れて、サイトの重要な数値のみを大雑把に把握します。今回はECサイトが例なので、まずは日別の売上を出してみました。
手順2:グラフ化すること ~7日間単純平均移動を使う~
大雑把に把握した後は、必ずグラフ化します。早速行ってみました。
数日置きに売上が伸びていることがわかります。このサイトは、土日に伸びるサイトのようです。サイトには、土日に伸びる、土日は下がる、夏休み期間は伸びるなど、トレンドがある場合がありますので、しっかり把握しておくことが大事です。
ただ、この凹凸のあるグラフでは、この期間で上がり調子になっているのか、下がり調子になっているのかわかりにくいので、7日単純移動平均という数字で見てみます。「なぜ7日か」というと、1週間の平均のデータでグラフを確認したいからです。
「7日間単純移動平均」で見えてくること
まず、4月7日の数値を出すには、4月1日~4月7日のデータを足して、7で割り、その期間の平均を出します。4月8日は4月2日~4月8日のデータの平均を出し、それをグラフ化します。そうすると、図のように土日の凸凹が均され、結果4月は下がり調子だったことが如実に表れます。
エクセルでは、この7日間単純移動平均は、[近似曲線のオプション]でさっと確認することができます。グラフの線を右クリックし、[近似曲線の追加]→[近似曲線のオプション]で[移動平均]を選択し、「区間」を「7」で設定すればOKです。