SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

大事なことは4つのみ! 数値を見てサイトを改善する方法

どの商品カテゴリを上位に表示すれば売上が上がるのか?
ABC分析で、PV・回遊の向上につなげよう


 ページビューから気づきを得るための方法として、ABC分析を紹介します。とても簡単な方法ですが、売上や回遊の向上に効く施策のヒントが得られます。

ABC分析とは

 「ABC分析」とは、在庫管理などで用いられる分析手法で、商品を売上における重要度によってレベル分けし、それに応じた戦略を考えるのに使われます。まず、ABC分析の手順を簡単に紹介します。ここでは、八百屋さんを例に説明します。タマネギやトマトなど、商品ごとの売上を集計していくことから始めましょう。手順は以下のとおりです。

  1. 売上の高い順から、商品を並べます。(A~C列)
  2. 累計売上高(D列)にC列の売上を足し上げていきます。(例:D4= D3 + C4)
  3. 売上構成比累計(E列)にC列の最後の値(累計売上高)に占める割合を計算します。
    (例:E2 = D2 / $D$13)
  4. 商品名(B列)、月間売上(C列)、売上構成比累計(E列)を選択し、グラフ化します。

 これで、ABC分析に使用するグラフの完成です。

 このグラフから、売上の70%はこれら5商品で構成されているということが一目でわかります。一般的に、この上位70%を「ランクA」と呼びます。分析の目的に応じて変わりますが、以下のようなランク分けが一般的です。

 ランクA:上位0%~70%まで
 ランクB:上位70%~90%まで
 ランクC:上位90%~100%まで

 今回はこのABC分析を用いて、Webサイトを最適化する手順、Tipsを紹介します。

Tips 1 記事の更新頻度ってどのくらいにすればいいの?

 ABC分析についておおよそ理解できたところで、ここからは、ページビュー(PV)の分析についてTipsを紹介していきます。

 以下の画面は、MarkeZineのトップページにある「注目記事」モジュールです。ここで、読者におすすめの記事を紹介しています。皆さんも、こうした「注目記事」モジュールや「おすすめ記事」モジュールを組み込んでいるニュースサイトなどをよく見かけることと思います。

MarkeZineの「注目記事」モジュール
MarkeZineの「注目記事」モジュール

 ここでは、1日1回おすすめ記事モジュールを更新しているニュースサイトの例を考えてみましょう。以下のグラフは、おすすめ記事モジュールに掲載後、該当記事へのPVの推移を12時間に絞ってまとめたものです。最も多くのPVをたたき出しているのはモジュール掲載後2時間以内で、時間がたつにしたがってPVは少なくなっていきます。もし、このモジュールの更新間隔を最適化しようという案が出たとき、どのように考えていけばよいでしょうか。

 この表から読み取れるのは、

  • 4時間以内でのPVが、全体の約7割を占めている
  • ピークを迎えるのは公開2時間後である

ということです。

 ピーク(最頻値)に合わせて記事の更新間隔を決めるのであれば、2時間を目安に更新すること。ABC分析に基づき全体の7割が見たところをターゲットとするならば、4時間を目安に更新することで、ユーザーの回遊を高めることにつながります。

 ただし、その場合、ユーザーのアクセス頻度のヒストグラムを別途準備して照らし合わせるとより高い精度で施策を検討することが可能です(ヒストグラムについては連載第2回を参考にしてください)。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
Tips 2 商品カテゴリの表示順を改善して、売上アップ!

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
大事なことは4つのみ! 数値を見てサイトを改善する方法連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

田宮 直人(タミヤ ナオト)

システムエンジニアとして、大手新聞社のサイトを複数立ち上げ、その後起業を経験。2011年にサイバーエージェントにエンジニアとして入社し、在籍中にアナリストに転身。その後、フリーランスとして、DMM、レバレジーズの解析周りのコンサル、構築、アナリストとして活動中。

Twitter

https://twitter.com/tamiyana

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/09/04 14:21 https://markezine.jp/article/detail/18337

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング