縦割りの壁を超え、ソーシャルの声を社内でシェアできる組織へ
とはいえ、まだソーシャルメディア活用に及び腰な企業も多いはず。いつも問題になるのは、「誰がやるか」だ。
「『Marketing Cloud』をご利用いただいている楽天Edyさまでは、ソーシャルを普通のチャネルとしてとらえたいというお考えをお持ちでした。これまで、ソーシャルは特別なものとして、マーケターが管理するのか、コンタクトセンターで管理するのか、クレームには誰が対応するのか、決まっていない企業が多かったと思います。楽天Edyさまでは、各部署で責任を持っています。
コンタクトセンターであれば、ソーシャルの声を電話やメールと同等の1つの『お問い合わせ』として、リスニングで見つけて、きちんと履歴を残しながら対応し、CRMの視点で顧客管理する。マーケティングであれば、ソーシャルの声をアプリ開発に反映する。グローバルでは当たり前になってきていますが、楽天Edyさまはいち早く、日本でそれをやろうとされたわけです」
しかしながら、とくにソーシャルに及び腰の企業では組織の壁は厚い。海外におけるCMOのような鶴のひと声があれば、と思ってしまうところだが。
「どこから始めればいいかというご相談をよく受けますが、まずは組織から。お客さまはどんどんソーシャル化しているのに、企業は組織の壁が邪魔になって、対応が遅れすぎている。縦割り組織を変えるのは難しいですが、横にゆるやかにつながって、ソーシャルで上がってきた良い声も悪い声も、きちんとシェアできる組織になる必要があると思います。
日本にCMOは多くないと言われますが、トップが中心にドンといて指示を出すより、ゆるやかにつながった組織のほうが日本的なあり方ではないでしょうか。楽天Edyさまも後者のストーリーなので、参考にしていただける点が多いはずです」
最後に、これからソーシャルメディアマーケティングにしっかり取り組もうという企業に向けて、メッセージをお願いしよう。
「はじめに申し上げたとおり、海外で当たり前になった、マーケティング、サービス、セールスにおけるソーシャル活用の流れが、日本にも入ってきています。まずは小さく始めて、トライアンドエラーの回数を重ね、知見を増やしていっていただきたい。それがソーシャル活用だけでなく、ビジネスでほかに勝つ、結果を出すことにつながっていくと思います。
企業の大小にかかわらず、お客さまの声に耳を傾けて、時代が求めるカスタマー・カンパニーを目指すお手伝いをさせていただければと考えています」
マーケティングにとどまらない、企業のソーシャル活用。それを妨げる組織の壁に、頭を悩ませるマーケターは少なくありません。ソーシャルの良い声も悪い声も社内でシェアできる組織体制とは? セールスフォースのソーシャルメディアマーケティングプラットフォーム『Marketing Cloud』を利用する、楽天Edyの事例が参考になるはずです。 ダウンロードはこちら(別サイトに移動します)