SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

Google アナリティクスのすべらない話

「HTTP」「Cookie」「参照元」「動的コンテンツ」…あなたは正しく理解していますか? マーケターが知っておくべきWeb技術キホンのキ


HTTPについて

HTTPの役割

 WebサーバとWebブラウザは、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)と呼ばれるプロトコル(手順)に従ってWebページを送受信します。HTTPは、通信に必要な内容を含む「HTTPヘッダ」と、HTMLコンテンツを含む「HTTPボディ」で構成されます。郵便物に例えると、封筒に書いてある宛先や差出人の情報がHTTPヘッダ、封筒の中身がHTTPボディ、となります。

HTTPヘッダとHTTPボディ
HTTPヘッダとHTTPボディ

 HTTPボディはWebブラウザの描写結果としてユーザーの目に直接触れますが、HTTPヘッダをユーザが見ることはありません。下記はFireFoxのHTTPFoxというプラグインを使って表示したHTTPヘッダの内容です。HTMLファイル以外にも、画像やCSS・JavaScriptなど様々なデータがやり取りされていることに気づくでしょう。

HTTPヘッダの内容を表示したところ
HTTPヘッダの内容を表示したところ

 なお、HTTPヘッダとHTMLヘッダは名前が似ているために混同されることが多いですが別物です。注意しましょう。

HTTPの要求ヘッダと応答ヘッダ

 HTTPヘッダには、WebブラウザからWebサーバにコンテンツを要求するときに送信される要求ヘッダと、WebサーバからWebブラウザから配信されるコンテンツと一緒に送られる応答ヘッダ、の2種類があります。

HTTPの要求ヘッダ
HTTPの要求ヘッダ
HTTPの要求ヘッダ
HTTPの応答ヘッダ

URL

 Webサイトにアクセスするには、そのサイトのURLが必要となります。URLとは「Uniformed Resource Locater」の略称で、Webページにアクセスするための「アドレス(住所)」とも言えます。郵便物に誤った住所を記載すると宛先不明で戻ってくるように、不適切なURLをWebブラウザに入力してもWebサイトへアクセスできません。下記はURLの構成です。

URLの構成
URLの構成

参照元(referer)

 アクセス解析で「どのページから訪問してきたのか?」「どんなキーワードで検索されたのか?」といったことを調べるときに使われるのが参照元(リファラー/Referer)と呼ばれるリンク元ページのURLです。利用者がページAにあるリンクをクリックしてページBに移動(遷移)した場合、ページBの参照元はページAとなります。

参照元のイメージ
参照元のイメージ

 参照元はHTTPの要求ヘッダに含まれるため、Webサーバは要求されたページがどこから参照されたのかを知ることができます。

参照元のやりとり

Cookieについて

Cookieの動作原理

 Cookieとは、WebサーバがWebブラウザに保存できる情報(もしくは情報を入れる枠)のことです。

Cookieの動作イメージ
Cookieの動作イメージ

 Cookieを使うことで、Webサーバはアクセスしてくる無数のWebブラウザを「色分け」することができます。これにより、会員ページのように利用者ごとにカスタマイズされたWebページを配信したり、ショッピングカートのように利用者の行動(カート投入)を保持することが可能となります。

Cookieの活用例
Cookieの活用例

 実際には、セキュリティ上の理由からCookieの中に情報を直接記録せずにサーバ側で必要な情報を保持します。

ファーストパーティCookieとサードパーティCookie

 サイト運営者には便利な技術とも言えるCookieですが、自分の知らないところで情報のやりとりが発生していることに違和感を感じるユーザーも少なくありません。なぜなら、Cookieを利用すれば、複数のWebサイトにまたがったユーザーの行動を、ユーザーが意識しない『第三者』が追跡することが可能となります。

第三者によるユーザー行動の追跡
第三者によるユーザー行動の追跡

 だからといって、すべてのCookieを無効にしてしまうと、ショッピングカートなどWebサイトの機能が使えなくなってしまうため、自分がアクセスしたサイト(ドメイン)で発行されるCookieをファーストパーティCookie、それ以外のサーバ(ドメイン)でやり取りされるCookieをサードパーティCookie、と区別し、ユーザーが利用できるCookieを選択できるようになりました。これにより、ユーザーはWebサイトを利用するために必要なCookieだけを許可することができます。

ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違い
ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの違い

 各ブラウザの標準状態におけるサードパーティCookieの受け入れ可否は次の通りです。

  1. ChromeとFirefox:(現時点では)サードパーティCookieを受け入れ
  2. インターネットエクスプローラ:P3Pという規格に従ったサードパーティCookieのみ受け入れ
  3. Safari:デフォルトでサードパーティCookieを拒否
ブラウザのCookie対応状況
ブラウザのCookie対応状況

次のページ
より高度なWebページを実現する技術

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
Google アナリティクスのすべらない話連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

海老澤 澄夫(エビサワ スミオ)

株式会社イー・エージェンシー データインテリジェンス部 技術主幹

Google アナリティクス プレミアムの販売導入・コンサルティングを担当。
詳しくはお問い合わせください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2013/12/10 22:09 https://markezine.jp/article/detail/18554

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング