スマホ市場の世界の中心はアジア・パシフィック地域

アジアパシフィック・ディレクター
サガール・ファドック氏
eMarketerの調査によると、2013年の全世界の携帯電話普及台数は43億500万台。そのうちの56%である24億台をアジア・パシフィック地域のユーザーが使用している。つまり、スマートフォンに関しては、アジア・パシフィック地域が世界の中心とも言える。
ニールセンのサガール氏は、各国のスマートフォン普及率のグラフを提示。スマートフォン普及率は、韓国が90%と最も高く、次に香港とシンガポールの87%が続く。そしてマレーシア(80%)、オーストラリア(75%)、中国(71%)となっている。
一方でアジア太平洋地域内の新興国のスマートフォン普及率は、タイで49%、続いてインドネシア(23%)、インド(18%)、フィリピン(15%)に。これらの地域では、複数の携帯電話を所有する消費者も増えているという。
また、フィリピンやインドネシアなどのアジア新興国において、ユーザーは1日平均2時間以上スマートフォンを使用しており、特にタイとマレーシアでは3時間以上というデータも提示された。
さらにサガール氏は、「アジア・パシフィック地域のスマートフォン所有者はモバイル広告に好意的」として、データを提示。中国では、90%のスマートフォン所有者が過去1か月間にモバイル広告をクリックしており、インドでは87%、日本と香港は78%がクリックしている。一方で、タイとインドネシアはモバイル広告への抵抗が高く、過去1か月間にモバイル広告をクリックしたのはそれぞれ53%、56%に。ちなみに、アジア・パシフィック地域の国すべてにおけるモバイル広告としてもっとも普及している形態はアプリ内広告だという。
LINE PLUSの担当者が語るASEAN・中華圏の状況


そして、LINE PLUSのASEANと中華圏の担当者が登壇し、各地域の状況を説明した。タイのLINEユーザーは2,400万人。総人口6,600万人の35%以上がLINEユーザーだ。現地企業によるLINEマーケティング施策への取り組みも盛んで、各企業の公式アカウントの友だち数は合計で1億6,000万人を超える。またインドネシアにおいては、総人口2億5,000万人の8%にあたる2,000万人がLINEユーザーだ。各企業の公式アカウントの友だち数は合計で2,000万人超にのぼる。
中華圏に着目してみると、台湾は総人口2,300万人の7割を超える、1,700万人のLINEユーザーが存在している。そしてすでに43の企業の公式アカウントが存在し、友だち数の合計は5,200万人を超える。マーケティングプラットフォームとしての企業のLINE活用は、日本だけでなくアジアの諸地域ですでに根付きつつあるようだ。