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四家正紀のネオコミュニケーション遊談

Web2.0の境界で振り返る、オンラインマーケティングの10年


メディアは何のために存在するの?

渡辺
もうひとつにはメディアの問題がありますよね。情報がメディアの都合で目詰まっているケースをあちこちで見ていると「一体メディアってなんのために存在するの?」って、よく思います。
四家
編集というフィルタリング機能の目詰まりですね。
渡辺
もとの素材が良いのに、なんかメディアのほうで煮込んじゃうことってありますよね。なので現場の情報を正しい状態を、生の刺身で届けようと。そういえば、私がCNETのBlogをやろうとしていることも、この問題意識からでてるものがあります。
四家
でも、生の刺身、つまり現場情報流通手段としての個人のブログやFeedとかコンテンツシンジケーションがうまく行っているかというと…まだまだ。
渡辺
まだ技術の正しいパッケージングが見つけられて無いんですよ、きっと。広告主導とか、違うものの主導で動いちゃってますので。もちろん、適切に稼ぐことは非常に大事なのですけど、良いサービスかどうかとは少し異なるわけであり。
四家
それと、読者、利用者側の環境が急激に変化しているのにメディア側がどうしてもついていけない
渡辺
はい。事業サイクルがついていってません。中間にいるメディアやサービスに携わる人たちは、クライアント企業とユーザーの両方にしばらく振り回されると思います。その後、落ち着くまでの過程を、「2.0」と呼ぶんだと思います。
四家
1.0で「やりたいこと」はある程度出尽くしているので新しい技術がそれをどう落ち着けるか…、かな。
渡辺
ですね。然るべきところに落ち着いて、混ざっていくまでしばらくかかるんだろうと思います。一方で、WebやWebマーケティングの世界が、外に対してより開かれていく必要を感じます。資本の面、世の中との関係、役割の重さ…。背負うものも、期待されるものも、以前とはぜんぜん違います。
四家
確かに。外から見るとまだ分からない、閉じている世界なんでしょうね。
渡辺
開かれると、ある意味で「つまらなくなった」などと、とれますけど。
四家
ああでも、それは必ずそういうこと言う人はいますから。「最近のロックはつまんねえ」と言うのと変わらない。コミュニケーションの話をするときに「外部とのコミュニケーション」を遮断してしまうのはどうかと。
渡辺
ということで、あれ、なんだか気づけば冒頭の話へのリンクが(笑)。結局、書くことは何かを解く事なのか、それとも閉じることなのかというところですね。同時に、ただ集まればよいというのではなく、場の本質が開かれているのか閉じているのか、意図されているのか。とか。それこそ、トラックバックがコミュニケーションかと問われたら・・・。
四家
微妙ですよね。あ、わかった。書くことって、それだけじゃコミュニケーションじゃないってことだ。当たり前のなんだけど。だからコミュニケーションについて考えるときに「ひとりでただ書いていても駄目だ。だから俺は誰かと喋る」ということで・・・
渡辺
この企画が出てくる、と(笑)。
四家
そうそう(笑)そういうことです。じゃあ、今日の話を参考に、来月から業界のいろんなプレーヤーの方々と喋ってみたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
(参考:URL)

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この記事の著者

四家 正紀(シケ マサノリ)

株式会社カレン次世代ビジネスリサーチ室長。インターネット広告の草創期からWebマーケティングに携わり、現在はカレンにて次世代販促コミュニケーションについての研究活動と、ブログマーケティング・ブロガーリレーションズ案件のプロデューサーとして活躍。寄稿、講演多数。 ブログ カレン次世代ビジネスリサーチ室ブログ

著書

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/07/12 21:16 https://markezine.jp/article/detail/19

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