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若手・新人が台頭!ドラスティックな変化を遂げたアドテック東京2014 ぶっちゃけアフタートーク


増える広告主や20代若手のオーディエンス

友澤:確かに、海外ではそれぞれ圧倒的なポジショントークが繰り広げられますが、日本はちょっと予定調和になりやすい。

武富:「予定調和を止めてください」というのも、今回はマニュアル通りにお願いしたんです(笑)。

友澤:なるほど(笑)。出展ブースにキュレーションメディアが彗星のごとく登場したのもインパクトがありましたし、オーディエンスも、成長したなという印象がありました。

武富:すごく変わったと思います。冒頭で話に出た英語の件もそうですし、ダイレクトやEC系、それから広告主サイドの参加者が増えたことが大きいですね。

 若い参加者も増えました。これから伸びるのは、20代~30歳くらいの“第3世代”。インターネットの黎明期からいる人たち、団塊ジュニアに続いて、社会人になったときにすでにアドテック東京があった世代です。

友澤:オーディエンスも、スピーカーもそんな若返りが目立ちましたが、一方でベテランの存在感もあったと思います。そのあたりはいかがですか?

武富:全員ではありませんが、やはり既存の概念に捉われない人は、力強いと思いますね。例えば、森永乳業の寺田文明さんは30年間森永にいらっしゃいますが、人気セッションランキング3位となった「次世代型マーケティング組織の構築」で、独立しながらオイシックスのCMOに就任して話題になった西井敏恭さんと議論になりました(参考:寺田氏へのインタビュー記事)。

「日本は遅れている」論は無意味

武富:“外から傭兵を雇う”CMOの就任は、「マーケティングのプロが来た」とインナーも大いに活性化するので僕は正解だと思うんですが、寺田さんは「外部から突然CMOが来ても、歴史も販売も商品開発も知らない。愛がないとダメなんだ」と主張されていた。対決の格好になったものの、最終的には両者とも同じ方向性を向いていることがわかりました。

友澤:それはすばらしいですね。そういうのが本当にいいセッションだと思います。「日本は海外に2,3年の遅れを取っているのが問題だ」という議論が昔からありますが、今回は、遅れているなら間違った方向へは行かなければいいし、そうじゃないものは取り入れればいいという雰囲気を感じました。元々、ロックオンやフリークアウトなどの若いベンチャー企業は、時流に対応してどんどん変化していますし、変化できる会社は強いですよね。

武富:そうですね。彼らはなにせ、決断が早い。それに、「日本が遅れている」という議論は、もう本当に止めたほうがいいと思います。自虐には意味がありませんし、元々レベルは高いんです。

 また、CMOに関してはちょっとおもしろいことになっていて、アメリカではCMO重視だった次の流れとして、今CDO、チーフデジタルオフィサーが流行りつつあります。一方、日本ではCMOは必要なのか、置けるのかと探りながらも、最近では「デジタルのトップが必要だ」という議論が生まれている。だから、状況としては議論が一周したというか、結局同じところにいるのです。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2014/10/14 12:50 https://markezine.jp/article/detail/20949

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