マーケターたちがマーケティングを進化させるために最も重要と回答したのはパーソナライゼーションだった。そしてデジタルマーケティングにおけるパーソナライゼーションとは、様々なタッチポイントでの横断的な個客最適化を意味する言葉となっている。連載第2回目では、まずはサイト内コミュニケーションの個客最適化にフォーカスを当て、ターゲティングという視点からパーソナライゼーションについて考えていきたいと思います。
顧客から個客へ
「顧客と個客」。この数年、デジタルマーケティングの周辺の様々な記事やセミナーでよく目にされる言葉ではないでしょうか。かくいう私もパーソナライゼーションをテーマにしたセミナーなどで取り上げさせていただきました。
この個客という言葉を「集合体としての顧客ではなく、一人ひとり、人単位で捉えたお客さま」と言い換えるならば、個客にフォーカスしたコミュニケーションというのは決して新しいアプローチでないことは言うまでもないでしょう。特にお客さまと直接関わる“接点”である販売の現場において、お客さま一人ひとりに応じた対応というのは古くから重要視されてきたかと思います。また、日本のサービスの特徴を表しているとされる「おもてなし」の概念にも通じるものではないでしょうか。
ではこの個客という概念が、今になってなぜデジタルマーケティングの領域において注目されてきているのか。
多くの方に語られている通り、テクノロジーが進化したことによってデジタルコミュニケーションの領域でもようやく個客にフォーカスしたアプローチ(つまりターゲティング等によるパーソナライゼーション)が実現できるようになってきたためなのですが、ではその実現のために必要なものとは何でしょうか。
個客にフォーカスしたコミュニケーションを行うためには、まず「個客を知る」事が重要です。
個客を知る

対面でのお客さまとのやり取りにおいては多種多様な情報を得ることができます。
例えば、初めて来店したお客さまに対してでも、視覚情報としてお客さまの性別/年代、場合によっては家族構成も推定することができます。更に直接やり取りを重ねる過程でその推定を正しい情報に修正し、更に詳細なお客さま情報(カスタマープロファイル)を入手することも可能です。また馴染みのお客さまであれば一目でそのお客さまだと識別でき、これまで取得したお客さま情報を利用することが出来るでしょう。
デジタルマーケティングにおいてはどうでしょうか?
お客さまはブラウザやアプリのスクリーンを挟んだ、“向こう側”にいるため顔が見えません。そのためオフラインでの直接のやり取りの場合と勝手が違ってきます。しかし一方で、デジタルならではの情報が得られることもまた事実です。そこで当記事内では、便宜的にデジタルマーケティングにて知り得る個客像を「デジタル個客」と呼ぶことにします。
ではその「デジタル個客」を形作るカスタマープロファイルには、どのようなものがあるのでしょうか?
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祖谷 考克(ソタニ タカヨシ)
アドビ株式会社 DXインターナショナルマーケティング本部 執行役員 本部長
広告会社にてマーケティング領域全般のプロデュース業務に約15年従事。ブランドマーケティングだけでなく、デジタルコミュニケーション戦略立案、施策最適化など、デジタル領域でのプラニング/プロデュース業務も担う。2013年よりアドビに...
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