これからのリサーチは顧客コミュニケーションのひとつ
クリエイティブサーベイとKAIが提供を開始した「クリエイティブサーベイ・コンサルタント」は、大手事業会社のMI部門やリサーチ会社出身の経験豊富なコンサルタントと契約を結び、「クラウド型ネットリサーチ」を実現。従来のセルフ型ネットリサーチでは提供できなかったノウハウ部分を提供することで、リサーチプロジェクトにおける必要なサービスをワンストップで提供する。
2月3日に東京・アーツ千代田3331を会場に行われた発表会では、クリエイティブサーベイ代表の田口 亮氏が新サービスを紹介。もともと、画面デザインのカスタマイズ性にすぐれたアンケート作成ツール「クリエイティブサーベイ」を提供していた同社は、GMOリサーチの調査パネル「ジャパンクラウドパネル」と「Yahoo!クラウドソーシング」と相次いで連携。ネットリサーチに必要な以下の3つの要素のうち2つまでを可能にしていた。
・リサーチツール
・アンケート回答者
・ノウハウ
そして、今回発表した「クリエイティブサーベイ・コンサルタント」で、3つめの要素「ノウハウ」も経験豊富なリサーチャーのネットワークを構築することで実現した。
田口氏は、現在リサーチには2つの大きな変化があるという。それは「質問する対象の変化」「回答する環境の変化」である。自社顧客や会員へ調査を行う機会が増えるなか、アンケート調査は顧客とのコミュニケーション要素も含むようになってきた。また、回答者が利用しているデバイスも同社では6割近くがスマートフォンになっており、こうした変化に対応するには、従来型のセルフ型アンケート作成ツールにない「デザインの力が必要」だと指摘する。
フリーのリサーチャーのネットワークを活用
そのコンサルティングの部分を担うのがパートナーである株式会社KAI。独立する前は、日産自動車に在籍していた代表の古波津 勝彦氏は、リサーチのコストの高さを課題に感じていたという。その課題をクリアするため、「クリエイティブサーベイ・コンサルタント」は、専門知識を持つ人材をネットワーク化し、コンサルタントによる調査設計を10万円で提供する。
参画するのは、大手リサーチ会社リサーチマネジャー経験者、MRコンサルタント経験者、大手メーカーMI部門出身といったフリーのリサーチャー。仮説構築からアンケート作成、レポートまでを一貫してサポートするが、なかでも「リサーチにおいて重要な仮説構築が強み」だと語った。