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ネイティブアドxAntennaで330万超リーチ!ブランドリフトと実購買を実現したコーセーの成功事例


「購入したい」と思った人は5割超/実際に購入に至った人は9%

 そしてこのネイティブ型コンテンツアドを活用した施策のブランドリフト調査も実施した。Glittyに掲載された記事広告の接触者と非接触者で、「認知度」「興味度」の態度変容を調査したところ、いずれも認知度は約44%、興味度は約36%、購入意向は約30%ほど接触者のほうが高いという結果が明らかになった。

 また、記事広告接触後の「記憶」「印象」「その後の行動」を調査したところ、9割弱の人がそのコンテンツを見たことを記憶していた。そして約7割がコンテンツの内容に好感を持っており、3割超が広告接触後に口コミサイトを閲覧していた。そしておよそ4人に1人が商品のホームページにもアクセスしていた。さらに最終的に「購入したい」と思った人は5割を超え、実際に購入に至った人は約9%という結果が明らかになった。

 「新商品のリリースに合わせて、このネイティブアド施策に加えて、テレビCM、雑誌の純広告とタイアップ、動画広告、交通広告などの施策を走らせていました。そしてキャンペーンのねらい通り、20代の働く女性たちの指示を得ることができ、売行きは計画の4倍に伸長しました。増産しても追い付かず、店頭で品切れも発生してしまいました」(三島氏)

【調査概要】
調査対象:マクロミルモニターのうち、15~59歳の女性
回答者数:広告接触者(n=52)/広告非接触者(n=54)
※本調査は、PC接触者の態度変容について調べたもの。「Glitty」読者の8割はスマホユーザーが占める。「女性」x「PC閲覧者」というセグメントをかえたこともあり、母数が少ないことが本調査上の課題である。

ブランドが持つ世界観の範疇で、どれだけインパクトをつくれるか

 330万超リーチを達成した同施策だが、この数値は施策前に予想できていたものではなく、いわばコントロールできない点がマス広告とウェブで施策を行う違いでもある。

 「テレビCMや雑誌広告であれば、きっちりとパッケージ化して、伝えたいブランドの世界感やメッセージを作り込んで伝えることができます。一方でウェブの世界は、広告色が強いと受け入れられにくいので、そのような状況下でメッセージを伝えていくために、いい意味でチャレンジしています。

 化粧品は女性の生活必需品であると同時に、高付加価値商品でもあるので、ブランディングをとても大事にしています。ですので、ブランドが持つ世界観の範疇の中で、どれだけインパクトをつくることができるか。我々作り手側も、少し遊び心をもってトライしています。

 そのような意味でも、どのメディアと組むかは非常に大事です。『Glitty』はウェブメディアであるものの女性誌の立ち位置に近いこと。また『Antenna』は雑誌を立ち読みするようなイメージで、ビジュアルインパクトを重要視しているメディアであることから、ヴィセというブランドの世界観が表現できるメディアということで、今回の施策を一緒に行いました」(三島氏)

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興味関心がない人たちにも、自分ごと化して気付いてもらうきっかけをつくる

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この記事の著者

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/06/09 14:57 https://markezine.jp/article/detail/21898

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