導入して終わりではない、データ活用の要は戦略立案
GMO NIKKOは1992年の創業から広告事業を展開し、10年以上インターネット領域での広告マーケティングサービスを提供してきた。当然ながら、運用型広告のコンサルティングにおいても、業界を牽引しノウハウを蓄積してきている。同社が最も得意とする、「コンサルティング」のノウハウも活かしていくという。
「プライベートDMPでターゲットを明確にしたら、次は適切な訴求方法を考える必要があります。そこに我々のノウハウを提供することで、さらにデータ活用を進化させていけると考えています。
プライベートDMPはツールであり、重要なことは、そこで得たデータをどう活用するかです。しかし現在、『プライベートDMPを入れてみたものの』という状態の企業も少なくありません。ツールを導入したあとの、効果的な戦略立案ができていないのです。その点、我々はプライベートDMPのみの提供はご案内していません。プライベートDMPを活用したWebマーケティングの最適化・最大化を目指し、広告運用と共に提案しているのです」(橋口氏)
ゆっくりと着実に、広告効果の高止まりを打破
プライベートDMPの理想的な運用は、予算の一部分を使って段階的に試していく方法だという。改善が見られたら、徐々に予算を寄せていき、全体を最適化していく。当然ながら、プライベートDMP導入直後に劇的な広告効果の向上は期待できない。しかし、広告を運用するなかで必ずぶつかる“効果の停滞”を打破する一手として、非常に有効だと橋口氏は考える。
「広告運用を続けていると、どうしてもある程度のところで効果が高止まりしてしまいます。現場のマーケターにとって、その高止まりしたところから、たとえ0.数パーセントでも効果を上げることは非常に大変です。そこでプライベートDMPが活躍するというわけです。データを活用することで結果が下がることはありません。導入すれば必ずプラスになりますから」(橋口氏)
また、運用や最適化というと、ユーザーをどれだけ細かく分けて効果を出すかなど、複雑で難しいもののように捉えられがちだ。しかし橋口氏は、まずはシンプルに大枠でとらえて試すことが大切だと語る。
「例えば広告のクリエイティブにしても、購入している人/購入していない人/たまに購入する人、というたった3軸で訴求を分けるだけでも、広告効果は変わってきます。複雑に何十個もセグメントするのではなくて、まず2分の1、次は3分の1、4分の1……と進めていくと少しずつ改善していく。この積み重ねが、プライベートDMPの起点です」(橋口氏)