マスプロモーションの効果をネットの施策を通して可視化
大東建託は、物件の建築から入居斡旋、管理まで一環したサポート事業を展開する誰もが知っている建設会社だ。管理する賃貸住宅は90万戸を超え、業界トップだという。莫大な物件数の中から、いかに効率よく顧客に最適な物件を提案し、成約に結びつけられるかがビジネスのカギとなっている。かつては雑誌広告などをメインにプロモーションを行っていたが、時代の変化に合わせてオンライン広告への出稿を増やし、現在ではLINEをはじめとしたスマートフォン広告の活用にも積極的だ。
「テレビCMや雑誌を使ってのプロモーションは、認知度アップにはつながっていますが、効果測定が難しいというデメリットもあります。ただ、FacebookやTwitterなど、ネットでの反応を通してマスプロモーション施策の結果を可視化できることもあり、従来のマス広告とオンラインの広告を組み合わせ、相乗効果を鑑みながら取り組んでいく価値があると思っています」と、大東建託株式会社 取締役 執行役員 賃貸営業統括部長の丸川真一氏は語る。
LINE公式アカウントは、1,000万人弱にリーチできる媒体に成長
大東建設の主な顧客層は20代から30代半ばで、全体の8割を占めている。「一人暮らしの単身世帯やカップル、子供を持つ3人家族が大きなターゲットです。時代の変化を捉え、早くからオンライン施策に取り組んできましたが、LINEを活用したプロモーションに踏み切ったことで、さらにうまく流れにのれたのでは」と、丸川氏は語る。同社は2014年3月にLINE公式アカウントを開設。認知・集客目的で、スポンサードスタンプ施策を実施し、現在の友だち数は1,000万人に迫る勢いだ。
「時代の流れに合わせた取り組みをはじめようと思っていたとき、無料でメッセージ交換や通話ができ、多くのユーザーが使っているLINEがいいのではという話になりました。企業のLINE活用といえば、スポンサードスタンプ施策が一般的ですが、正直なところ、世代もあって実際に施策を実施してみるまではその魅力が理解できずに半信半疑でした。
2014年の3月にLINE公式アカウントをオープンし、4月に『いいへやラビット』という自社キャラクターをスタンプにして配信してみたところ、わずか4週間で695万人もの友だち登録があったのです。これは当時、LINEスタンプ施策における歴代4位という結果でした。ここまで成果が目に見えるとは、全く予想していませんでした」(丸川氏)