新しいビジネススキームの種は技術者から生まれた
── 日本テレビ系列で土曜深夜に放送されている番組「SENSORS」(関東ローカル)に興味を持ってやってきました。インターネットやイベントなど、テレビ以外での情報発信も積極的です。
ありがとうございます。「SENSORS」はいわゆる制作局ではなく、インターネット事業局で制作している番組です。社内では「番組」というより「プロジェクト」と位置付けていて、テレビ番組のみならず、Webサイトやイベントなどメディアミックスした情報発信にも力を入れています。世の中を変え得る「テクノロジー×エンタテインメント」を発掘・紹介、ときにはコラボレーションしていくことで、変化を促進する媒介、というのが正しい説明になります。
── テレビ番組の枠を超えた、新しい取組ですね。加藤さんはもともと、どのような番組を作られていたのですか。
実は技術職で入社しました。テレビ局では番組制作を行う総合職、アナウンス職、技術職に分けて採用を行いますが、理系だったこともあり、採用は技術職だったんです。
1年目の段階でデジタル放送の仕組み作りなどを担当させてもらいました。今で言う「d」ボタンをどう使うか、テレビの受信機側にはどんな機能が必要か、などを家電メーカーさんと議論していました。
── 1年目から。
はい。技術開発の仕事もやりがいのある仕事でしたが、ビジネスやコンテンツ開発に興味を持ち、そのあとはモバイルコンテンツの企画や、当時「第2日本テレビ」と呼ばれていたインターネットコンテンツにチャレンジしたり、営業局でも働きました。
── 営業もされたのですね。
当社の売上は約7割がテレビ広告なのですが、その売上計画を立てたり、クライアントと番組制作チームの調整などをしていました。大変でしたが、テレビ広告の商流が見えたのは大きかった。2011年からは編成局で、スマホやSNSを使ったメディア接点の作り方を考えています。その部門が、現在のインターネット事業局に移行しています。