Amazonギフト券がコストカットを実現
顧客へのメリットはわかったところで、ティーバイティー側のメリットはどういったことがあるのだろうか? 「支払手段をAmazonギフト券にすることで、お客様に還元する形です。他社がまだやっていなかったのは魅力的でしたし、何より課題が解決できそうだったので」と尾関氏は語る。その課題とは、査定金額の銀行振込手数料をできるだけ抑えたいというもの。
「1回の査定結果が例えば数十円という少額で、それを複数回に分けて申し込んでこられるお客様が多いんです。すると、毎回100円近くの振込手数料が発生するので、場合によっては買取額よりも支出額が高い状態になります。また振込業務は限られた担当者しか行えず、それを月間数千件こなしているので、人手の面でも大変。そこで先述のキャンペーンを利用していただければ、お客様がポイントをある程度貯めてから交換するようになるので、振込回数を減らすことができます。さらに顧客が個人情報に敏感になっている昨今、そもそも銀行口座を教えたくないという顧客にアプローチできるという利点もあります」(尾関氏)
またAmazonギフト券は郵便為替という支払方法と代替できるのでは、という狙いも同社にはあった。これは、一部の顧客から絶大な人気があった支払い方法だが、手続きが大変だったため中止していた。
「例えば、家計を奥様に握られている男性には、郵便為替は便利なんです。なぜなら買取金額が銀行口座に入ってしまうと、奥様にバレて自分のお小遣いにならなくなってしまいますから。でもAmazonギフト券なら、メールで届くので郵便為替と同じように奥様にバレないですし、だいたいのものは買えるので現金に限りなく近い価値があります」(尾関氏)。郵便為替を中止にしてから2年後、Amazonギフト券を導入した結果、すぐに郵便為替での支払いの需要に代替できるほどになったとのことだ。
買取ビジネス特有の、資金繰り問題もクリアに
もう一つ、Amazonギフト券導入の最大ともいえる狙いが、査定金額の支払いサイクルをずらすことだという。
「買取ビジネスは、従来であれば仕入れが常に先に発生するので、最初にお金が出て行ってしまう。ですが、買取金額をいったんポイントとしてお預かりして、数ヶ月後にまとめてお支払いすることで、決済までの猶予期間が長くなり、キャッシュフローが大幅に改善されました」(尾関氏)
例えば、ポイントを6ヶ月ためるということは、支払いが180日ずれるということ。現状同社の在庫回転日数は90日。もし顧客全員が6ヶ月ためた場合、90日分の回転差資金が生まれ、その半分の50%であっても資金の先出しは不要になる。
「ビジネスを大きくしようとしたときに、資金を銀行で調達するとなると、その分、在庫金額分×数%の金利をとられます。であれば、発生が見込まれる金利分をAmazonギフト券でもらえる差額としてお客様に還元して、支払いを先延ばししたいわけです」(尾関氏)
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