勧誘は「数」より「質」、きちんと相手のサイトを見た上でオファーしよう
誤解ないようしていただきたいのですが、「攻め」と言っても、どこかからサイト運営者リストを大量購入して、「アフィリエイトプログラムに参加してください」とスパム的なメールを一斉送信するということでは絶対にありません。そんなことをしたら、一発で信頼がた落ちです。
目標は「数」ではなく「質」。どういうサイトと提携したいのかをきちんと検討し、それをもとに該当するサイトを探し、それらのサイトのコンテンツを閲覧した上で、個々に提携依頼のメールを送るのです。
できれば、そのサイトを見た感想も挿入し、提携してほしいと思った理由も一言付け加えるといいでしょう。やはり、企業の担当者に興味を持たれるのは嬉しいものですし、一斉同報メールではなく、担当者から個別にオファーが来たと思えば、ちゃんと読んでくれる可能性も高まります。少々の手間はかかるかもしれませんが、むやみやたらと送るのではなく、ここと提携できたら効果も期待できるだろうと思われる相手に絞り込んで送るなら、それほど大変ではないですし、結果、見事良好な関係を築くことができれば、その後長きに渡っていいパートナーとなるはずです。
ところでどんなサイトが「パートナー候補」?
やみくもに探していっても非効率になるだけです。まずはざっくりとカテゴリを決めましょう。
例として、「地酒を中心とした日本酒オンラインショップ」で考えてみます。
- 日本酒あるいは酒類全般に関する情報サイト
- 地酒愛好家が集うコミュニティサイト
- グルメ関連のデータベース
- 地域のポータルや旅行情報サイト
まず思いつくのはこのあたりでしょう。しかしながら、これらに該当するサイトを片っ端からリストアップしていったら大変な作業です。メジャーなところからできたてほやほやのサイトまで、それこそ星の数ほどのサイトが存在しているからです。その中で、やはりまず提携したいのは、自社商品を購入してくれそうな潜在顧客が多数集まる、ある程度そのジャンルでは知られたサイト。他のサイト運営者も参考にしていて、「アフィリエイト新規獲得」という面でも波及効果がありそうなところです。
検索エンジンで関連キーワードを入力して探す方法もありますが、それでは数が多すぎて選別が大変です。なので、最初はロボット型の検索エンジンではなく、Yahoo! JapanディレクトリやAll About Japanなど、ディレクトリ型のサイトを巡回して、よさそうなサイトをピックアップしてみましょう。ディレクトリ型のサイトに掲載されているサイトは、スタッフが実際に見た上で掲載という判断を下したものなので、一次フィルターがかかっていると考えて大丈夫です。対象が絞られ、作業も効率的になります。
また、そうやって見つけたサイトの中には、充実したリンク集が備えられているところもあるでしょう。1日ほどそれらのサイトをサーフィンし続けると、そのジャンルの中で「良質な情報サイト」として数多くのユーザから支持されているサイトが次第に浮かび上がってくるものです。慣れてくると、サイト運営者同士のネットワークのようなもの、グループの存在なども見えてきます。
紙媒体を頼ってみるのもいい手です。雑誌の特集や「ジャンル別お役立ちサイト1000」のようなムック本などをめくると、知名度の高い専門サイトが並んでいます。社内の他のスタッフにも呼びかけ、普段見ているテーマのおすすめサイトや「ここと提携してみたらいいのでは?」というアイディアを集めてみてもいいでしょう。ひとりひとりのブックマークの中には、きっと「未来の優良パートナー」が潜んでいるはずです。
Googleなど、ロボット型の検索エンジンで関連キーワードを入力して検索を行い、上位にでてくるサイトに提携を呼びかけてみるのもいいでしょう。何か商品を買おうとしている人、新しいサービスの申込みを考えている人は、同じようなキーワードで検索し、検索上位に並ぶ同じサイトをまず開いてゆくはずです。そこをパートナーにしてゆくという方法です。
Google アドワーズなどのリスティング広告は、人気ワードであればその単価もかなり高騰しています。希望キーワードのリスティング広告を購入するのではなく、そのキーワードを検索した結果の1ページ目の中に登場するサイトのうち、検索者のニーズとも合致し、かつサイト全体もきちんと作られているところに提携を打診するのも選択肢のひとつとして考えておくといいでしょう。「SEO」「リスティング広告」そして「アフィリエイト」、この3つをバランスよく組み合わせて、総合的なサーチエンジンマーケティングを実施してゆくべきだと思います。
