本記事では、4月26日に行われたMarkeZine Day 2016 A.I.内のパネルディスカッション「レコメンド、需要予測、顧客分析……機械学習で進化するマーケティング」の模様をお届けする。パネリストは、アサヒビール 経営企画本部 デジタル戦略部 担当副部長山本薫氏、楽天 執行役員 アドソリューションズ事業長 リンクシェアジャパン代表取締役社長 濱野斗百礼氏、電通 デジタルマーケティングセンター テクニカルディレクター山崎茂樹氏の3名。モデレーターは翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長 安成蓉子が務めた。
近年、ぐっと身近になった機械学習。各企業の取り組みは?
安成:膨大なデータから反復学習して、有用な判断基準やパターンを抽出し、将来を予測することができる機械学習。今回はその利活用が、どの程度進んでいるのかを、パネリストの皆さんに伺っていきます。ではまず、簡単に自己紹介をアサヒビールの山本様からお願いします。
楽天株式会社 執行役員 アドソリューションズ事業 事業長 濱野斗百礼(ともあき)氏
アサヒビール株式会社 経営企画本部 デジタル戦略部 担当副部長 山本薫氏
翔泳社 MarkeZine編集部 副編集長 安成蓉子
山本:私は現在デジタル戦略部に所属しています。これまで業務改革やコスト削減、内閣府への出向など、マーケティングや今回のテーマである機械学習とは全くかけ離れた業務を行ってきました。ただ1年半前からデジタル戦略部でビッグデータに携わり始めたことで機械学習にも触れるようになりました。今日はメーカーである一企業ならではの悩みなどを語れればと思います。
安成:現在所属しているデジタル戦略部では、マーケティング領域も管轄しているのですか。
山本:デジタル広告やキャンペーン施策など、消費者向けのコミュニケーションはマーケティング本部内の専門部署が担当しています。デジタル戦略部では得意先向けの取り組みや社内機能の強化をメインに行っています。
安成:消費者向けのデジタルマーケティング以外を管轄している部署なのですね。続いて電通の山崎様、お願い致します。
山崎:私はヤフーでのサービス立ち上げやデータソリューションの責任者を経て、2012年に電通に入社しました。入社後は、自社のデータプラットフォームの構築をはじめ、広告主様向けのソリューションや企画の立案、外部とのアライアンス調整などを行っています。
安成:最後に楽天の濱野様、お願い致します。
濱野:私はもともとポータルサイトを運営しているインフォシークに在籍していて、2000年に楽天がインフォシークを買収した際に楽天に入りました。その後は、広告事業の発足や楽天レシピなどのメディア立ち上げ、基礎体温を測定するアプリの開発など様々なことにチャレンジしてきました。現在は楽天マーケティングという事業の責任者、およびアフィリエイト広告事業などを展開するリンクシェアジャパンの社長も務めています。
弊社はECや金融事業がメインとなっていますが、新たな収益源として楽天内のデータを使ったマーケティング支援のサービス化を目指しています。
Dentsu.ioの基盤と機械学習で、施策の成果を多面的に上げる
安成:各社パネリスト様の立場がわかったところで、まず各社の機械学習に関する取り組み状況について伺います。まずは山崎さんからお話し頂けますか。
山崎: Googleトレンドで機械学習に関連したキーワードを比較すると、これまではクラスタリングやニューラルネットワークなど、“手法”がキーワードになっていました。しかし2015年を境に、機械学習という言葉自体が検索されるようになり、普及が進みました。
この背景には「Azure Machine Learning」や「Amazon Machine Learning」など、クラウドサービス上で機械学習の提供が始まったことで、導入ハードルが下がった点が大きいと思います。これにより、多くのユーザーが機械学習を利用できるようになりました。
そして電通では、クライアント様に機械学習で何かを提供するというよりは、広告配信の最適化と顧客満足度の向上を目的として、自社内で活用を進めています。例えばクラスタ分析でユーザー特徴の抽出を行ったり、解約・離反の予兆分析をしたり、広告のリーチやレスポンスの予測をしたりしています。
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- この記事の著者
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東城 ノエル(トウジョウ ノエル)
フリーランスエディター・ライター
出版社での雑誌編集を経て、大手化粧品メーカーで編集ライター&ECサイト立ち上げなどを経験して独立。現在は、Webや雑誌を中心に執筆中。美容、旅行、アート、女性の働き方、子育て関連も守備範囲。※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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