マーケとITの部署が仲良くなるには?
さらに、両者はデータ活用に不可欠なこととして、IT部門内にいるシステム担当者との連携を挙げる。IT部門の大半は、マーケターがどういったデータを欲しがっているか理解していない。そのため、マーケティング部門とIT部門が協力し現状の課題、その解決に必要なデータを認識することが必要になる。
「マーケティング部門とIT部門が何かに取り組むというのは、外国人と会話をするようなものです。両者の使う言葉が全く違いますからね。そのため、当社のように両者の言葉を通訳する役割の設置、もしくは互いを理解する努力が必要です」(安部氏)
「お互いが背負っているミッションや、スピード感の違いも大きいように思います。例えば、マーケティング部門があるCMを投下し続けるべきかどうかの意思決定にデータ分析をしたいと言い始める。それに対しIT部門は精度の高いものを出そうと3ヶ月かけてしまったとなったら、その分析結果はお蔵入りになりますよね。マーケティング部門はいつまでに、どのくらいの精度の分析結果を求めているのかを伝えることが重要です」(里氏)
出張料理人からレストランへ。自社データで支援の幅を広げる
最後に、DATUM STUDIOが今後どのような事業展開を予定しているのか尋ねると、「出張料理人からレストランになりたい」と里氏は語った。いったいどういうことだろうか。
同社はこれまで、クライアントが所有するデータの中で、最適な選択肢を支援してきた。つまり、先方が持っている食材の中で最適なレシピの料理を作る出張料理人のような存在だった。
しかし近い将来は、同社自身がデータを保有し、より幅広い支援を可能にしていきたいという。これが、自社で調達した食材とクライアントが持っている食材をもとに最高の料理を提供するレストランの形だ。
「クローラーでデータの収集を進め、クライアントのデータと組み合わせたサービスを提供したいです。その中で、機械学習なども絡めていければと考えています」(里氏)
記事で紹介できなかった顧客事例を資料にて配布中!
今回取材したDATUM STUDIOのクライアント事例が多く掲載された資料が現在公開されています。DMの最適化や顧客セグメントの作成など、記事で語られていないデータ活用・機械学習に関する事例が多く紹介されているので、ぜひ記事と合わせて読むことをおすすめします! 詳細はこちら