データに基づき、メルマガのレスポンシブデザイン導入へ
2016年秋、客観的なデータが出揃い、いよいよレスポンシブメールの導入へと踏み切っていく。
「今までは不可能だった調査ができるようになったことで、根拠や裏づけを持って判断できることが大きいですね。運用を大きく変えることにもなりますし、新たなクリエイティブを用意することにもなります。社内で立場の異なる部門や部署と協議をする上でも、そのような論拠を持ち、それによってもたらされる利益は何かを明確にできるという点も大きいですね」(塚本氏)
「特にJALさんの場合、モバイルの中でもiPhoneの比率が高く、iPadユーザーも比較的多いという特徴があります。開封エンゲージメントでは、このように“どのデバイスに注力すべきか”というところまで細かく把握することができます。意識すべきデバイスを特定しながらレスポンシブメール対応を行えるよう、データに基づく理論的な観点でクリエイティブを検証できるのが、このサービスのメリットです」(吉澤氏)
JALほどの企業規模となれば、メルマガユーザー数も非常に多く、1通のメルマガに対する売上のインパクトやブランドへの影響力は大きい。当然、レスポンシブメールを導入するにあたっても、注意深く、一つひとつデータを分析して検証を繰り返す必要があるだろう。開封エンゲージメントサービスは、まさにその作業を手助けする救世主となった。
開封エンゲージメントサービスで未来を描く
以上のように今回の事例では、JALのメールマーケティングに対する意識の高さと、開封エンゲージメントサービスの分析精度の高さが見事に調和し、データドリブンなマーケティング施策が実現した。
「モバイルファーストなメールを配信することで、さらにクリック率が上がり、コンバージョンもあがっていくという好循環が期待できます。モバイル決済が浸透してきた今日に合わせて、その循環に対応することがレスポンシブメール化の最大の目的です」(高山氏)
取得したデータを活かし、メールマーケティング第二章を歩み出したJALは、今後どのような未来を描いているのだろうか?
「私たちJALは、“世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社になる”をスローガンに企業活動を行っています。理想は国内にいらっしゃるみなさま一人ひとりに営業担当者がつくこと。実際は難しいですが、技術が進歩することで少しでもその理想に近づけることができればと考えています。メールマーケティングが、その基点の一つとなるよう今後も改善していきます」(塚本氏)
各ユーザーのライフスタイルにかなったメールを届けられなければ、登録が解除されることもある。だからこそ、開封までに至る開封“率”とともに、開封する環境やデバイス、開封後のユーザーの行動心理を検証できる開封エンゲージメントサービスは、今後のメールマーケティング施策にとって大きな鍵となる。
「通常の標準レポートサービスでも十分な知見を得ることができますが、JALさんのように他の分析データと掛け合わせてさらに深い分析をすることも可能です。いずれにしても、開封エンゲージメントサービスは定期的に定点観測を行い、ユーザーの動向を中長期のスパンで把握することをおすすめします」(吉澤氏)
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