SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

動画配信サービス戦国時代、それぞれの思惑に迫る

目指すは「AbemaTVのあの番組見た?」~1,000万DL達成、AbemaTVの成長戦略に迫る


あえての新聞折込広告、その意図は

MZ:ソーシャルメディアやAbemaTIMESを活用して、サービスの利用を促進しているのですね。貴社では、7月に1,000万部を超える新聞の折込広告を展開しました。とても珍しい取り組みに見えたのですが、どういった意図のもと行ったのですか。

新聞折込広告のイメージ(一部)

野村:社長の藤田は、AbemaTVの思想として「マスメディアを目指す」ということを掲げています。実際24時間、365日番組を編成しているので、やっていることはテレビ局に近い。その中で、AbemaTVをどのような形で伝えていくかを考えたとき、生まれたのが「インターネットテレビ局」という言葉でした。

 そして、弊社はインターネットテレビ局として、どういったチャンネルやコンテンツがあるか、中でもおすすめのコンテンツは何かといったことを伝えたかった。それをビジュアルで表現できるものを考えた結果、新聞のテレビ欄というアイデアに至りました。

 そこで、実際にその時期に放映される番組編成をテレビ欄に模して折込広告にしました。1,000万部を配布する際も、特定の地域に強い新聞などもあることから、地域ごとに折り込む新聞を変えたりしましたね。効果としても、出稿時期のダウンロード数に反映されていました。

広告媒体としても強力な媒体に

MZ:サービスは基本無料とのことですがマネタイズはどのように行っていくのでしょうか。

小池:広告が主になりますね。現在すでに数十社の企業に出稿いただいています。

MZ:具体的にはどういった広告が出稿できるのですか。

小池:短尺、長尺のスポットでCMを流すことができます。また、番組間にミニ枠を設けて、3分程度のスポンサードコンテンツを作るメニューなどもあります。

MZ:非常にテレビに似た広告メニューが用意されていて、かつ1,000万ダウンロードされているメディアに動画広告を配信できるのはすごいですね。

小池:そうですね。さらにCGM(Consumer Generated Media)と違い、プロがコンテンツを仕入れて、完全編成をしているので、信頼性は高いと思います。これまで、信頼性が懸念材料となってインターネット上での動画マーケティングに取り組めなかった企業の出稿が増えています。

 またスマートフォンというパーソナルメディアで見る方がほとんどなので、視聴完了率も8割近くになっています。当初の想定は5、6割だったので、我々も驚いています。

学校や職場で「あの番組見た?」といわれるメディアに

MZ:最後に、今後の展望を教えてください。

野村:我々が目指すゴールから考えると、全然AbemaTVが何者なのかという認知が広がっていないように思います。ですので、マス、デジタルを含めブランディング目的の施策を今後も強化していきたいですね。

 一方で、編成やコンテンツに興味を持ってもらうためのマーケティング施策も重要です。例えば、麻雀やアニメなど熱狂的なファンが集まるジャンルに特化したチャンネルをいくつか用意しているので、それらのカテゴリーに特化した施策もできればと思います。

MZ:小池さんはいかがですか。

小池:1、2年でキラーコンテンツを制作したいと考えています。テレビ番組が学校や職場で話題になることがあると思うのですが、「AbemaTVのあの番組見た?」といわれるようなコンテンツを今後出していきたいですね。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
動画配信サービス戦国時代、それぞれの思惑に迫る連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2016/12/13 17:00 https://markezine.jp/article/detail/25532

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング