“その場”“その時”の感情や気持ちを計測したい
ここからは、改めてReal Timeアンケートの基本スペックについて見ていきたい。なぜ楽天リサーチは、サードパーティートラストと提携し、リアルタイムに着目したサービスをローンチしたのか?
「楽天リサーチでは、“その場”“その時”の感情や気持ちを確認できる術を模索していました。たとえば、レシピの動画を観ている最中と3時間後とでは、感想を聞かれても、回答が変わると思うんです。新築や新車購入なら1カ月後でも感想を覚えられていても、Webブラウジングや動画閲覧の感想は後々まで細かく覚えていないものです」(毛利氏)
既に楽天リサーチが提供している、計測タグを設置するWeb Tracking Panelには一定の需要がある反面、タグ設置後からクッキーデータが貯まるまでに時間がかかる。そこで着目したのが、リアルタイムでクイックな調査手法を実現できるサードパーティートラストの開発力だった。
「サードパーティートラストでは、通常のモニターサービスと比べて安価で、タグ設置後にすぐ調査開始できるアンケートサービス“VoicePocket”を開発しています。来訪ユーザーにその場でアンケート(ニーズ)をうかがえる、他社サービスにはない特性が、楽天リサーチ様が求める課題感にフィットしました」(上村氏)
そこで、サードパーティートラストの技術と、楽天リサーチのリサーチに関する知見や、グループの資産を強みに、導入から分析までを提供するリアルタイム調査を手がけることになった。
公開初日のユーザーの声も拾うことができる
Real Timeアンケートを導入すれば、Webサイト(対象ページ)に来訪したユーザーが、どういう属性で何をどう考えているのかを確認できる。他社に先んじて、“あってほしいが、今までになかった”リアルタイム調査を実現したわけだ。
「たとえば、キャンペーンサイトのリアルタイム評価に活用できます。サイトの立ち上げ当日からユーザーの評価が集められるので、想定ユーザー層が来訪しているか、内容が過不足なく伝わっているかなどを調査して、即分析すれば、翌日には改善を反映するといったクイックなサイクルが実現できます」(毛利氏)
アンケートの質問構成について、今回楽天レシピと楽天リサーチで議論を重ね作ったが、通常は質問構成の段階から楽天リサーチが引き受けることも多いという。
「極端なことをいうと、“何となくサイトへのリアクションが気になるなあ”程度の、ざっくりとしたリクエストさえいただければ、責任を持って最適なソリューションを提供します。
Real Timeアンケートだと、ある程度アンケートの質問数を絞り込みながら、クライアントが聞きたいツボとユーザーが少ない負荷で回答してくれるボリュームの、ギリギリのラインに整えて提供します。目的や内容にあわせて、初回来訪者か3回目の来訪者かなど、出現条件の設定をカスタマイズし、PCとスマホ、アプリそれぞれで最適なUIで提供します」(毛利氏)
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