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急拡大中のビジネスモデル「MCN」とは何か?【YouTuberビジネス未来予想】

 YouTuberという言葉を耳にする機会が国内では増えましたが、YouTuberを取り巻くビジネス環境はどうなっているのでしょうか。海外ではマルチチャンネルネットワーク(MCN)と表現されているビジネスの潮流を3回にわたって紹介します。今回はそもそも、MCNとは何かを紐解きます。

MCNとは何か?

 国内最大手のクリエイターネットワークであるUUUMや、MAKER Studiosなどに代表されるYouTuberを抱えサポートするクリエイターネットワーク企業のことを、北米や動画マーケティングの世界ではタレントプロダクションではなく、マルチチャンネルネットワーク(以下、MCN)と表現しています。

 YouTuberというキーワードとともに、MCNというビジネスモデルが取り沙汰されるようになったのは、YouTubeが2007年にパートナープログラムを提供し、個人での収益化を開放したことがきっかけですが、そもそもこの「MCN」とは一体どういったもので、どのようなビジネスを行い、どのように発展してきているのでしょうか。

 Googleの公式ヘルプページを見ると、「複数のYouTubeチャンネルと提携し、視聴者の開拓、コンテンツのプログラミング、クリエイターのコラボレーション、デジタル著作権管理、収益受け取り、営業などを含むサービスを提供するサードパーティサービスプロバイダ」という堅苦しい説明が目に入ります。

 MCNは現在世界中に100以上あると言われ、どのMCNもYouTuberを抱えてマネジメントすることから事業スタートしたにも関わらず、現在はまったく異なるビジネスモデルに移行しているケースも多く、むしろ「我々はMCNではない」とあえて宣言しているMCNもあるほどです。

 彼らのビジネスモデルを「YouTuberのマネジメント」というラベリングで説明しようとすればするほど、実態とは乖離してしまう状況になっているのです。

 先行する北米市場に目を移すと、日本よりも遡ること2009年から同様にYouTuberをはじめとするオンラインクリエイターを多く抱え、世界一のチャンネル登録者数を抱えるPewDiePieを筆頭とするMaker Studiosがあります。

 彼らは所属YouTuberのチャンネルマネジメントの他にYouTube上のテレビ番組のような多数の自社番組を運用し、一つのエピソードで平均3,000万再生を達成するEpic Rap Battles Of Historyというコンテンツフォーマットを開発しています。

 2014年にMAKERはディズニーに買収され、他のクリエイターネットワークも映画スタジオやグローバルメディアカンパニーの出資が相次ぎました。インフルエンサーを取り巻くコンテンツビジネスやマーケティング業界において新たな潮流が起きていて、2016年10月にはGoogle自らがインフルエンサーと企業をつなぐマーケットプレイスを提供するFamebitを買収するなど、新たな局面を迎えています。

コンテンツフォーマットがカギ

 北米における3年前のMCNのビジネスモデルを見ると、動画のAdSense広告レベニューとタイアッププロモーションがメインの収益源になっていました。

 日本においては、これが今もなおMCNのデファクトスタンダードのビジネスモデルとなっており、海外のMCNも同様のビジネスモデルは存在してはいますが、彼らの場合は全体の収益の一部にすぎないレベルにまでになってきています。

 実際、いくつかの主要MCNにおいて営業のセールススタッフよりもプロダクションや映像制作のクリエイティブスタッフに人員を割く傾向が強まっていて、その理由や背景について具体例を挙げて説明していきたいと思います。

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高田 順司(タカタジュンジ)

UUUM株式会社取締役。 音楽雑誌「CDジャーナル」の編集者を経て2007年、株式会社ミクシィ入社。「mixiラジオ」「mixi公認アカウント」「mixiページ」などのコンテンツサービス企画に従事した後、 2013年にKDDI株式会社入社。音楽配信サービス「LISMO」「うたパス」などの企画、編成...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

Rene Paulesich(レネ・パウレズィヒ)

UUUM株式会社グローバルオペレーション担当。 任天堂株式会社で「ゼルダの伝説:スカイウォードソード」や「ゼノブレイド」など多数のヒットタイトルの欧州版ローカライズに従事した後、株式会社スパイシーソフトでプロデューサーとして「チャリ走」シリーズを担当。2015年にUUUM株式会社に入社し、クリエイ...

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