前後比でCTR、獲得件数を軒並み改善
MZ:そうなのですね。では、実際に活用してみた感想を伺えればと思っています。まず、どのような広告主への適用をすすめていますか?
波田:広告主の中には、集客のポートフォリオが検索とサイトリターゲティングに偏っているケースが多く見受けられます。今後の集客拡大には、いわば「サイトリターゲティング偏重からの脱却」が大きなテーマとなっておりました。
MZ:なるほど、サイトリターゲティング偏重からの脱却が課題だというのはよく聞きます。その具体的な解として、今回のアップデートが合致したと。
波田:はい。サイトリターゲティングの次に活用するケースが多い機能がサーチターゲティングだったので、そこをより細かく運用できるのは、集客の効率化にも、サイトリターゲティング以外での獲得件数の拡大にもなると考えました。期待値は高かったですが、やってみると確かに検索してから間を空けないアプローチほど効果が高く出ていて、手応えがありました。
アップデートした機能の実装前後の実績を比較したところ、CTR、CVR、獲得件数は軒並み改善しています。直近での取り組みなので、まだ入札差配の調整をしきれておらず、CPAが高くなってしまうケースもございますが、今後のアロケーション最適化によってかなり落とせると思います。
MZ:なるほど、いずれにしても予想通りの成果が出ていますね。
波田:ブランドキーワードに対して、検索してからの有効期間を1日以内、7日以内、30日以内と区切って配信すると、CVRにもきれいな相関が見られました。
これに応じて入札差配をつけることで、これまで30日以内という区切りでしか配信できなかったものを、最も確度の高い「検索してから1日以内」のユーザー層への配信を最大化できたため、CTRや獲得件数の改善につながりました。
MZ:ヤフーとしては、これらの結果を得ていかがでしょうか?
大矢:率直に、すごく嬉しいですね。もちろん、リリース前に社内のロジックテストを繰り返して、ある程度の成果が上がることは検証していましたが、やはり業種や個々の広告主によって数値は変わってくるので。
山本:私は以前からこのアップデートのニーズを最前線で聞いていましたので、まずは想定どおりの効果を出せてよかったと思っています。今後様々な業種での活用事例作りにも積極的に取り組んでいきたいです。