目指したのは「信頼される情報を提供すること」
モデルプレスは、日本最大級の女性向けエンタメ&ライフスタイルニュースサイトとして広く支持されており、SNSでの強力な発信力を武器に、2016年12月には、ユニークユーザーが月間2,000万人を突破し、SNSの拡散は月間12億インプレッションに達した。2009年設立から、メディアとしてここまで成長した理由はどこにあるのだろうか。
「モデルプレスを立ち上げた当時は、ブログが全盛で、ブロガーが次々に出現し、等身大のアイコンとして女性のライフスタイルに大きな影響を与えるようになっていました。そんな中で今後、個人発信以外に第三者が情報の信頼性を担保して報道する媒体の存在も必要になると考えていました。女性のライフスタイルにとって有益で、取材活動を軸にし、情報の裏を取って発信するニュースメディアとしてスタートしました」(高岡さん)
女性にリーチするための執筆作業
毎日、美容やファッションのニュースを追い続ける“記者”ならではの情報発信力で、流行に敏感な女性たちの心をつかんでいるという。あるメイク商品では、「商品レビュー」、人気モデルの「インタビュー」、そして実店舗での販売状況を踏まえた「取材」に加え、モデルプレス読者のインフルエンサーたちもキャスティングし、複数の切り口で力強い拡散を展開することで訴求効果を高めている。
「弊社では、トレンドに敏感な記者たちの提案で、タイアップ記事を作成していきます。ポイントとなってくるのは、Webでどれだけ盛り上げて、ストーリー性のある記事を作れるかということ。複数回、切り口を変えて掲載することで『この商品は流行しているんだ』と盛り上げていくことができます。
さらにドラッグストア実店舗を絡めた記事では、店頭へのPOPも用意し、店舗での購買行動を取材することでO2Oへの展開も成功しています。この企画では、ドラッグストア店舗の売り上げが飛躍的に向上したと連絡をいただきました」
読者との近い距離感を持った記者ならではの企画が「読者を動かす」という、モデルプレスのメディアとしての強さを支えている。
さらに同社の広告事業で注目を集めているのは、DMPを導入し読者情報の分析を行っている点だ。同社はデータアーティスト社とIDCフロンティアと共同で「modelpress DMP」を開発。月間2,000万UUという圧倒的なデータをAIにより精緻に分析し、読者の興味関心をより正確に分析することが可能となった。
「modelpress DMPにより、次に読みたいであろう記事のプッシュなどを表示し、回遊を促すほか、より精度の高い広告のターゲティングを行うことが可能となりました。さらに今後は、テレビのメタデータ等を掛け合わせ、デジタル領域の行動だけでなく、テレビCMとの連動など、より幅広い広告サービスを提供することができるようになる予定です」
同社はJIAA、JARO会員企業として、当然のことながらPR記事には表記をしっかりと行い、通常記事との区別も明確にし、読者へ配慮することも厳守している。