多様にあるコミュニティの種類

みなさんも生活の中でたくさんのコミュニティに接しているかと思います。職場、マンション、趣味、近所のバーなんていうのもあるかもしれません。また、オンラインでのコミュニティと言えば、InstagramもPinterestも興味でつながるコミュニティです。食べログもRettyも、投稿してくれる人をコミュニティとみなし、活性化させる取り組みをしています。またYouTubeは、YouTuberのテイストによってコメント欄の趣向が違いますよね。これはコミュニティの個性の表れです。
私は、コミュニティーの種類を大きく分けて3つに分けています。それぞれに例もあげます。
例)職場/リサーチ目的/テストマーケティング目的/デベロッパーコミュニティ
(2)趣味関連・ライフスタイル
例)習い事/アウトドア
(3)地域
例)同窓生など/幼稚園のママ友など
この3つのコミュニティは、はっきりと分かれているわけではなく、2つ以上重複することも多くあります。運営者から見た視点と、参加者から見た視点は違うことにも注意しましょう。
また別の軸もあります。それは、強制所属か自主所属かという軸です。強制所属は学校や職場など「一定期間所属することを求められるもの」と考えると分かりやすいです。人によっては、職場と家の往復で、強制所属のコミュニティにしか所属していない方もいるかもしれません。
さらに当たり前ですが、自分の意志で参加するコミュニティのほうが、熱量は大きくなります。コミュニティに明確な枠がない分、脆いですが、熱量は大きい。そんなコミュニティのつくり方、活用の仕方をこれからお伝えしていきます。
コミュニティマーケティングの2つの動き
では、コミュニティマーケティングの仕事は何をするものなのでしょうか。簡単に説明すると、SNSのコンテンツ運営をするだけではなく、ユーザー自体をつないで口コミを高めたり、ユーザーが作りだすコンテンツの質を上げていったり、正しいコミュニティにリーチするものです。
たとえば、あなたがコミュニティを作って運営を試みているとします。まずやるべきことは、コミュニティの目的を決めることです。何のためのコミュニティなのか。人数拡大なのか、認知拡大なのか、少人数でも理解を向上させるためなのか、などを明確にします。
実はこのあとが、とても大事です。コミュニティマーケティングには大きく分けて2つの動きがあります。1つは、コミュニティの獲得(Community Outreach)。もう1つは、コミュニティの運営(Community Engagement)です。
1つ目のコミュニティの獲得は、作りたいコミュニティに似ている既存のコミュニティにリーチして、こちらにも参加してもらうよう促すことです。最近話題のインフルエンサーマーケティングは、これに当てはまります。インスタグラマーの持つコミュニティの特性を見極め、彼らにとってメリットがありそうな商品を紹介してもらい、実際に商品を使い出してもらえば、コミュニティを獲得したことになります。
これはインスタグラマーやブロガーに限る内容ではありません。たとえば「この業界のドン」というような人は、特にネット上にフォロワーが多いわけではないかもしれません。でも、その「業界のドン」がある商品をトレンドとして紹介すれば、その業界の人達は使いだし、彼らのお客さんにも説明する。こういた流れでコミュニティを獲得するのも、コミュニティ獲得の方法の1つです。
2つ目は、コミュニティの運営です。この運営の設計によって、コミュニティごとにかなりの違いが出てきます。私が見てきた限り、うまくいくコミュニティの設計には、様々な共通点があります。次ページでは、そのうち2つを見ていきましょう。