クライアント側でも高まるニーズ
MZ:福田さんはいかがでしょうか。
福田:クライアントからのニーズは1年前くらいから出てきていました。現場で営業しているメンバーから「○○に出ているあの人に、SNSでPRしてもらえないか」という依頼がクライアントからくる旨を会議でよく聞くようになりました。

MZ:ちなみに、雑誌のSNSアカウント運用も力を入れているのですか。
田中:ここ1,2年ですごく成長しました。例えば、LINE公式アカウントなども開設していますが、『Seventeen』は150万以上、『non-no』は130万以上の友達がいます。FacebookやTwitter、Instagramなどのフォロワー数も各誌増えていて、雑誌とSNSの親和性は高いと思います。
テクノロジーを活用し、様々な案件に対応
MZ:インフルエンサーマーケティング事業はどのように展開していくのですか。
田中:我々はインフルエンサーを「スペシャルインフルエンサー」「読者インフルエンサー」「編集部チョイスのインフルエンサー」の3パターンに分けています。

1パターン目はスペシャルインフルエンサーと呼ばれる、各雑誌で人気のモデルやタレント、スタイリスト、料理家などです。インフルエンサーマーケティング事業に関するリリースを出す際、各雑誌のスペシャルインフルエンサーとして掲載する許可をそれぞれに取りました。
正直断られることもあると思っていたのですが、快く許可していただけるケースが多く、その時は各雑誌を皆さんが信頼してくださっていることを実感し、とても嬉しかったですね。
MZ:スペシャルインフルエンサーは誰もが知る女優やモデルの方が名を連ねていますね。相当なリーチが期待できそうです。
田中:そうですね。ただ、お仕事としてお願いするというより、その方が本当にいいと思ったものをアップしてもらうことが基本ですし、さらに関係性の明示などもきちんとしますので、案件ごとに相談が必要になります。
MZ:残り2つのパターンについても教えてください。
田中:2パターン目は、読者インフルエンサーです。こちらは、レモネードのインフルエンサーマーケティングプラットフォーム「INFLUENCER ONE」のSaaS版を導入して実現しています。
具体的には、これまで読者ブログなどでお付き合いのある読者の方や、読者コミュニティの中から参加する意思のある方に、各雑誌のインフルエンサーとして登録いただき、集英社からのみ案件をお願いする仕組みとなっています。
3パターン目が、編集部チョイスのインフルエンサーです。こちらは、通常版の「INFLUENCER ONE」を利用し、のべ4,500万フォロワーを超える登録インフルエンサーの方を、各編集部が持つ目利きの力でアサインしていくものになります。これら3パターンのインフルエンサーを、広告主の要望に合わせてマッチングするのが弊社の事業となっています。