最終ステップ「社外活用」での成功プロセス
「3ステップ後には、ある程度の獲得件数になり、使える外部プロモーション費用が増えてくるので、ついにお金をかけて外部に配信していけるようになる」と福田氏。
最後の4ステップ目では、ネイティブ広告、ソーシャル広告、PRなどで潜在層にアプローチをかけていく。福田氏は実際に行ったアプローチ施策を紹介した。
ネイティブ広告を配信するときは、コンテンツを「認知度貢献」「誘導性後継」「コンバージョン起因」の3つに分類し、それぞれにKPIを立てて、流入数・回遊数・コンバージョン数のバランスが一番よくなるような配信を実施。
PRではアンケートを用いたコンテンツを作り、ユーザーが興味を持つ内容、コンバージョンしやすい内容の傾向がわかってきたところで、そうしたコンテンツをリッチにしてニュースリリースを配信。「ゼロからはじめるクレジットカード」リリース1年後には、ブランディング動画も制作した。
「今までのステップの進め方で成功したコンテンツは、配信でも成功するので、無駄なコストがかかりません。また、潜在層にはこうした理解促進コンテンツを用意してあげることでクッションの役割を果たし、コンバージョンにもつながりやすくなります。結果的には、ネイティブ広告はCPAで当社のアフィリエイト並の単価感で獲得できるように。
PRで配信したリリースは、Yahoo!ニュースに取りあげられ非常に高い広告換算価値を獲得。ブランディング動画は低単価の広告配信で、かなりの動画再生を得ることができました。
バズコンテンツで失敗するという場合には、単純に面白いコンテンツを作って呼び込むだけで、コンバージョンにつなげる理解促進コンテンツが用意されないケースが多いのではないかと思います」(福田氏)
コンテンツマーケティングは結果を出してなんぼ
これまで実践してきたコンテンツマーケティングのプロセスを振り返り、「お話ししたステップ論は、正直なところおもしろくないと思いますが、やはり結果を出してなんぼ。事業主側にいるのですから会社に貢献するということで、徹底的に結果にこだわるこの4ステップは正しかったのではないかと思います」と福田氏は語る。そして最後に自社のコンテンツマーケティングの浸透状況と展望を語り、講演を締めくくった。
「コンテンツマーケティングの基本概念を『ユーザーに必要なコンテンツを届けてコンバージョンしてもらうこと』と言い続けてきたことで、社内の意識が変化しつつあります。担当部というのは、どうしても商品やサービスを出した時点で満足してしまいがちですが、コンテンツを適切に作ってお客様に届ける必要性を感じてもらえるようになってきています。
また、4ステップに沿って着実に進めていくことで、コンテンツマーケティングの予算が増加しました。最終的な会員獲得だけでなく、社名検索数、広告換算価値、NPSといった間接貢献も可視化することで、予算をさらに獲得し、引き続き注力していきたいと考えています」(福田氏)
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