SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

カルビーの新たなチャレンジ、動画広告の積極活用に迫る~無視させない、飽きさせない工夫とは

 カルビーが2017年7月に発売した新商品のポテトチップス「極じゃが(きわじゃが)」。同社は同商品の認知促進にこれまであまり積極的ではなかった動画広告を活用したという。その背景と結果をカルビーと支援を行ったCyberBullの担当者に聞いた。

カルビーのコミュニケーション全般を担当

MarkeZine編集部(以下、MZ):今回の取材では、動画広告の事例について、カルビーの野堀さんとCyberBullの宮田さん、堂下さんにお伺いします。まず皆さんの自己紹介からお願いできますか。

左から、株式会社CyberBull 営業統括兼ブランドマーケティング事業部責任者 宮田崇平氏
ブランドマーケティング事業部 アカウントプランナー 堂下亜希氏
カルビー株式会社 マーケティング本部 コミュニケーション部 広告宣伝課 野堀和哉氏

野堀:私は現在マーケティング本部の広告宣伝課に所属しています。TVCMなどを中心としたマス広告やネット広告、リアルなイベントの企画・運営などと幅広く、カルビーのコミュニケーション全般を考えています。

MZ:では、続いて宮田さんと堂下さん、お願いします。

宮田:CyberBullの宮田と申します。CyberBullは動画広告に特化し、マーケティング支援を行っており、その中で私は営業責任者を務めています。

堂下:私は宮田の部下として、カルビーさんの案件を担当させていただきました。

若年層への認知が課題に

MZ:今回の施策についてお伺いする前に野堀さんにお聞きしたいのですが、今回の施策の前から動画広告には取り組んでいましたか。

野堀:正直、デジタルの動画広告というのは、すごく小さな規模で出稿していた程度でした。基本的にカルビーの商品は発売から30年から40年経つようなロングセラーのものが多く、メインターゲットが30代から40代の主婦となっています。

 その点を踏まえると、TVCMを出稿したほうが、ターゲットに効率よく届いていくといった考えで、これまでデジタルにあまり予算を割いてきませんでした。

MZ:御社の製品は、若い人たちをターゲットにしているものだと思っていたのですが、主婦をターゲットにしているというお話は意外でした。

野堀:実際の購買データを見ると、スーパーでの購買が多く、主婦層からの購買も必然的に高くなっています。

MZ:では、今回の商材は通常とはターゲット層が違ったのですね。

野堀:おっしゃる通りです。今回は「極じゃが」という7月に発売した新商品で、20代の男性をターゲットにしていました。その中で、若年層離れのイメージが強いテレビに対し、出稿するのはどうなのだろうかと疑問を持っていました。

 また、TVCMのコストは動画広告に比べるとはるかに高い。限られた予算とリーチの効率を考えた結果、動画広告が1番なのではと思い、CyberBullさんにお声がけしました。

動画に特化した広告代理店、その実力を見たかった

MZ:他にもいろいろと広告代理店はあると思うのですが、その中でもCyberBullさんを選んだのには何か理由があるのでしょうか。

野堀:動画に特化して支援を行っていると聞いていたので、どのレベルの施策ができるか確かめたいと思ったからです。具体的にはコストがどのくらい変わるのか、ノウハウを持っているのか、スピード感やクオリティはどうなのか、といったことに関心がありました。

MZ:CyberBullさんは、他の代理店とどこが違うと思いますか。

宮田:特に総合広告代理店と違うのは、ネットならではの動画広告の工夫を知っている点だと思います。「極じゃが」という新商品が出たことを伝えるのは、とてもシンプルなことです。しかしながら、そのシンプルな作業が、ネット上では簡単に完結しません。インターネットという世界は、皆様ご存知の通り「無視されやすい」かつ「飽きられやすい」場所だからです。

 これまでにマス広告で展開されてきたようなクリエイティブをネット上に配信しても、3日後には全然見られていないといったことが起きることが多くのケースで確かめられています。 さらに、キャンペーンが終わった後商品がどれだけ知れ渡ったのか調査をすると、全然認知されていないケースもあります。

 弊社はデジタルブランディングにおいても大手クライアントを支援してきた実績もあり、独自のノウハウも蓄積しているので、それを踏まえた提案を心がけました。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
認知拡大に役立つ「マルチクリエイティブ戦略」とは

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2017/11/07 09:00 https://markezine.jp/article/detail/27325

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング